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ロシアへの経済制裁は効いてない

この記事を読んで、あなたが得られるかも知れない利益:ロシアへの経済制裁が効いてない事実。それどころか新たなアングラ市場ができつつあるという、困った問題。資本主義では経済制裁などありえないのか。

プライスキャップ制度とは何か

世界がロシア経済封鎖に向けて、動いてきました。

ロシア産石油の輸出で、ロシアが金儲けし、プーチンにそのカネを戦費に回すことを断固阻止する各国の協力が進んでいます。

その象徴がロシア産石油の輸出に関する、「プライスキャップ制」です。

プライスキャップとは価格の上限のことで、アメリカとGセブン加盟国は、1バレル60ドルを超える取引を、禁止しました。

しかし、世界に石油が行き渡らない故に、エネルギー価格が高騰しすぎないように、現実的な措置もとりました。

一定の価格以下のロシア産原油等の海上輸送は禁止の対象外としたのです。

そのことで世界的なエネルギー価格の高騰を防ぎつつ、ロシアのエネルギー収入を減少させようというわけです。

ロシアの抜け道とは

当初はこのプライスギャップ制は、うまくいってロシアの歳入は何百億ドルも減ったのですが、BusinessWeekの親会社であるブルームバーグの子会社、ブルームバーグ・ニュース(Bloomberg News)の調べでは、ロシア箱の経済制裁の抜け道を、抜け目なく見つけて4月からは、石油輸出額はこれまでの2倍、110億ドルになったというのです。

ロシアは発展途上国に1バレル60ドル以上の価格で売り、ロシア経済は息を吹き返したというのです。

そして、ロシアはロシア産の移送に、アジアや中東の「影の艦隊(Shadow Fleet)」と呼ばれる違法かつ無保険の船団を使っていることが判明しました。

欧米の船団と違って、1バレル60ドル以上のロシア産石油を売っているのです。

世界が抱えるロシアリスクとは

世界はロシアによる二重の脅威に、さらされています。

ひとつはロシア産石油が世界に流れ、そのカネがクレムリンにわたり軍事費になって、ウクライナ戦争がますます混沌となることです。

もう一つは、ロシア石油を運んでいる骨董のような船舶のもろさです。

無理を承知でキャパを無視しており、いつ事故が起こってもおかしくありません。

世界は、戦争継続と船舶事故でますます環境が悪化するかもしれないという、2つの見通せないリスクを背負わされているのです。

どうしたらいいのだ

結局資本主義、つまりカネがすべての世界では、経済制裁なんて役に立たないのだ、という現実を我々は見せつけられています。

アングラ・マーケット、つまりアンダーグラウンドな市場が急速に起こっており、ロシアに味方しています。

うーん、わかんね。

この人にも聞いてみましょうか?

どうする、家康。

野呂一郎
清和大学教授




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