ケンタッキーフライドチキンの絵に描いたような「選択と集中」。
この記事を読んであなたが得られるかもしれない利益:KFC(ケンタッキーフライドチキン)の選択と集中。オンライン・オーダーという”金のなる木”。
値上げする必要なかった?
6月からケンタッキーフライドチキンが値上げを発表しました。
オリジナルチキン好きのオイラには、痛いなあ、と思いつつ、小麦粉や油を始めこの物価高ではしょうがないと納得はしています。
でも、実は、これは便乗値上げだったりして・・
なぜならば、1年間で、ケンタッキーフライドチキンはとてつもない成功をしているかもしれないからです。6月からの値上げが必要ないくらい。
でもこれはあくまで、僕の想像ですよ。
この1年、ケンタッキーフライドチキンの戦略があたった、とみてるんです。
それは、ケンタッキーが戦略の基本である、選択と集中を実行しているからです。
正確に言えばケンタッキーフライドチキンではなく、親会社のヤム・ブランズ(Yum Brands)の戦略です。
ヤム・ブランズは米国ケンタッキー州に本拠があり、35カ国にKFC、タコベル、ピザハットを展開している一大フード・サービス企業です。
The Wall Street Journal2021年3月25日号は、「ヤム・ブランズがテキストで注文を受けるYum Brands to take order by text」との見出しで、KFCの”選択と集中”戦略を報じています。
テクノロジーがビジネスを左右する
何を選んで、そこに資金を集中しているのか。
見出しにあるように、それはオンラインでの注文システムです。
テキストでの注文というのは、スマホのアプリで注文するやり方ですね。
ヤム・ブランズは2016年に創業した、オンライン注文のソフトウェアを作っているチックタック・テクノロジーズ社(Tictuk Technologies Ltd.)を昨年3月に買収しました。
同社のソフトはフェイスブック、メッセンジャー、ワッツアップといったSNS、そしてスマホでテキスト入力で注文できるシステムです。
革新的なのは、オーダーのスピードが60秒しかかからないことです。
チックタック社買収に先立って、ヤム・ブランズは、昨年2月にもう一つのIT企業を買収しています。
これも、同社のオンライン注文の体制強化を狙ったものです。
買収したのはテキサス州に本社がある、クバンタム社(Kvantum Inc.)です。
この会社は、カスタマーのデータを読み込んで、全米のどの地域にマーケティング資金を優先的に使うべきかを教えてくれるノウハウを持っています。
選択と集中のコツ
ケンタッキーフライドチキンは、いや、親会社のヤム・ブランズは、パンデミックが始まった2020年だけで、オンラインの売上は170億ドルを記録しました。
当時の1ドル98円で計算すると、世界に900あるケンタッキーフライドチキンの店舗でのオンラインの売上は、約16兆7千3百14億円にも上ります。
ヤム・ブランズのチーフ・ファイナンシャル・オフィサーであるクリス・ターナー(Chris Turner)さんはこう語ります。
どうやら2020年の売上が、雄弁に資金をどこに集中すべきかを教えてくれたようです。
今日も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
では、また明日お目にかかるのを楽しみにしています。
野呂 一郎
清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?