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経済成長は国民の自信から始まる。

経済成長とはものの見方だ

経済成長の話をしてきました。

経営学的に言うと、経済成長とはものの見方、です。
 
グラスがひとつあり、水が半分入っています。
 
これをどう見るか。
1.   半分、水がはいっている
2.   半分しか、水がはいってない

http://kazokukaigi.com/wp/1503/

1は楽観主義的なものの見方で、2は悲観主義的なものの見方、です。

もちろん、その中間のものの見方もあるけれど、ものの見方って、結局
楽観的にみるか、悲観的にみるかじゃないでしょうか。

先日、ユーロがレジリエンス(どんな逆境にも本来の価値を失わない)と言いました。

それなら、ドルはもっとレジリエンス、です。

リジリエンスなドル。https://www.aier.org/article/the-year-of-the-strong-dollar/

なぜ、いつもドルが強いのか。

それは、アメリカ人がつねに楽観的だからじゃないでしょうか。

日本人は何ごとも悲観的にみるから、将来も明るい絵を描けない、だから消費じゃなくて、貯蓄に回す。

お金が動かないから、景気が良くならず、経済が成長しない。

アメリカは日本と正反対です。

アメリカに行ってクリスマスを体験すると、アメリカ人の旺盛な消費欲がよくわかります。

こんなに気持ちがいいくらい買うのか、って感じです。

ふだんでも、スーパーに行けば、でっかいカートに載せきれないくらい、買う人が多いですよね。
 
もちろんコストコとかウォルマートとかの超大型のスーパーが、安くていいものをどんどん販売し、広告や宣伝もうまいということもあるのですが、アメリカ人の今を楽しむ性質楽観主義を強く感じました。

この物事の明るい面を見るアメリカ人気質は、アメリカのビジネストラベル業界が急速に回復していることにも表れているのではないでしょうか。

https://www.abdulvasi.me/6-ways-save-time-money-business-travel/

BusinessWeek2022年5月16日号(p14-15)は、Desire for face time revives business travel (オンラインじゃなくて、直接会って話をしたいという強い欲求が、ビジネストラベルをよみがえらせている)
 
という記事で、5月の時点で、ビジネストラベル(飛行機での出張市場)が、2019年の8割に戻ったことを報じています。
 
見出しにあるように、米国民の対面のビジネスを求める気持ちが強いことも理由ですが、「大丈夫、この業界何とかなるさ、頑張ろう」という楽観主義が勝った結果ではないでしょうか。
 
業界のその姿勢が、株主を世間を動かしたのです。

楽観主義という感染症


楽観主義は、ある種、コロナに似ています。

感染症のように、伝染するのです。

https://www.bodywithinfit.com/is-it-contagious/

トップが、「できる、やろう」という姿勢を持てば、それは社内に伝播して、「やる気、できる」の渦がおこり、本当にピンチをチャンスにしてしまうのです。
 
 楽観主義とは、うまくゆくさ、という集合的無意識、とも言えます。
 
それは、常に前向きでいたことで栄光の歴史を重ねてきた、アメリカ人の自信の積み重ね、なのではないでしょうか。

僕はその自信の根幹に、自由があると感じるのです。

https://whitebear0930.net/archives/6471

自由を愛し、それを守り抜いた末に経済発展をゲットした、それが自信になっているのではないか。

政治家は国民に自信を持たせろ

経済が30年間停滞しているのは、国民に自信がないからです。

参院選に出馬する候補者は、国民に自信をもたせるようなことを言え、と言いたいです。

例えば、年功序列、終身雇用を守れとなぜ言わないのか。

それは、日本の経済成長と安定を支えてきたエンジンです。

自虐をやめれば経済は成長する

経済成長が滞っているのを、このシステムのせいにするのは間違いではないでしょうか。

なぜ、年功序列に、終身雇用に自信を持てないのか。

それは、日本人が自虐的だからです。

自虐と言えば夕張市。https://plaza.rakuten.co.jp/adbiz/diary/200906240000/

海外に、自信を持って終身雇用は、年功序列はいい制度ですよ、真似しませんか、といえばいいんです。

自信を持ってそれが言えれば、アメリカ人だって共感してくれるはずです。

なんたって今、アメリカは貧富の差がひどすぎて、国が分裂しているじゃないですか。

それよりは金持ちの度合いが少なくても、貧富の差が小さくなる、年功序列、終身雇用の主張はアメリカを救うかも、です。

いやいや、これは単なるたとえ、ですよ。

日本人は、もっと自国のいいところをしっかり見て、自信を持つべきで、政治家は、それをはっきりいって国民に自信をもたせるべきだ、と言いたいのです。

なにせ、外から言われないと自信が持てない国なんです、日本は。

ジャパン・アズ・ナンバーワン、などとエズラ・ボーゲルさんのような親日家に持ち上げられないと、自国に誇りが持てないんです。

80年代爆売れしたジャパン・アズ・ナンバーワン。https://www.referenceur.fr/shop/zzubdekamklatrafrof-138032.html

右翼的なことを称賛しているわけではありません。

ものの見方だけで、経済が変わるんです。

いいところは認め、問題点はまた別途考える。

これで少しは、ポジティブな集合的無意識が生まれ、経済発展につながる、そう考える次第です。

                             野呂 一郎
               清和大学教授/新潟プロレスアドバイザー







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