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AIの発達に対するリアクション

このnoteを見ていて、昔どこかで見た議論だなと思った。
音楽が全部打ち込みでできるようになったとき。
音楽が配信で聞けるようになったとき。

そして、それより前。

パソコンで文章を書くのが一般的になった頃。
写真が銀板のアナログから、デジカメになったとき。
・・・全部同じじゃないか。

「打ち込み音源は冷たい」
「配信は音が良くない」
「手書きの文章じゃないと人柄が伝わらない」
「デジカメは簡単に補正ができるから、
 本当の写真じゃないのでは?」

けっこうききましたよ、こういう論調。
でも、こういうこと言う人減ってきましたね。

手書きの文字に関しても、履歴書はパソコンで、
が一般的になってますし、記録も全部ICTでタブレット端末が
必須になっています。

オタクな自分は新しい物好きでもあって、
こういう「楽ができる」技術が開発されると試してみたくなる。

以前のエントリーに書いた
「技術発展とエロは相性がいい」特性があるもんですから、
AIで絵をかくのが2年くらいで急速に発展したのです。

自分も鉛筆と消しゴムで絵を描いていた。
デジタルで、液タブで描いてみると、こりゃ楽だわ、と。
修正も簡単、彩色も自由自在。

で、Stable Diffusion が出現した時、
これはやってみなくてはと思って、グラボをお金貯めて買った。
やってみると最近いっぱい出てきてるAI絵師の作品が
どうやって作っているのかわかっちゃう。

絵を描くときに、アナログでは絶対回避できない「癖」が
統一されてしまうので、「どれ見ても同じ」になる。

これは達人でない人には朗報、達人にはそんなのあり?なことです。
亡くなった坂本龍一さんが言っていました(80年代初め)。

「いずれ打ち込みで全部再現できるようになるよ。
 チャーリー・ワッツのドラムの走りやもたり、タイミングまで
 再現できるようになるはず。でも、チャーリー・ワッツがいるなら、
 叩いてもらえば済むんだけどね」

坂本さんも、チャーリー・ワッツも故人になってしまいましたが・・・

YMOで天下を取った坂本さん、さすがです。
YMOの3人がそれからは打ち込みを主体にしたダンス音楽を
あまり手掛けなかったのは、そう考えると納得できます。

今や打ち込みじゃない音楽を探すのが難しいほど、
世間にあふれまくってます。

それこそ、ハウス系ダンス音楽と、その翻訳であるジャニーズ系、
その末裔の出来の良くないK-Pop、全部構造が同じであると感じることと
同様なことがAI絵師の作品に起きています。

あの高度なダンスも打ち込みで、揺らぎも走りもない均等なビートが
あるからこそで、70年代初頭のソウルやディスコとは全く違うものです。

たぶん、この流れは止まりません。
パソコンで仕事をするのが普通になり、
パソコンで仕事できないと、選択肢が少なくなるというようなことになると、
AIへの反発のエントリーを見て、思いました。

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