1 果てしなき流れのはじめに
クァシンは白髪の天使のような男の子です。
おじいさんとおばあさんと暮らしています。
今日も家で読書をしていると、アイが扉を開けて元気にやってきました。
「ねえ、見て」
とアイは泥で汚れた手を突き出してあるものをテーブルの上におきました。
クァシンは本を閉じ、それを見てみると、それはとても不思議なものでした。
「砂時計……」
そう、それは砂時計でしか。でもただの砂時計ではありません。そのことにクァシンはすぐに気付きました。クァシンは無言のまま砂時計をひっくり返しました。そ