B44-2021-25 人間自身 考えることに終わりなく  池田晶子(著)

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図書館の〈哲学〉の棚でたまたま目が合って借りてきた本である。縁だ。年に何回か、あるいは数年に一度、めぐりあう凄い本である。
一度読み通して、また頭から読み直す。そして今度はamazonに注文して購入した。
本書は彼女が47歳で亡くなる前の年に書かれた文章で構成されている。
そのせいか、何か鬼気迫るものすら感じる。
命を賭して文章を書くとは、このことだろうかと思う。
かといって眉間にしわを寄せて堅苦しいものを書いているのではない。
むしろ平易な言葉で、ときにユーモラスだ。
しかし、深い。
とことん考え、突き詰め、彼女の言葉を借りていうなら「物事の本質を見つめ続けて」いる。
こういう本にめぐり合えてしまうから、本を読むことをやめられないんだな。つくづくそう思う。

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