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再会

3月頭に仕事の関係で東京に出張。
折角なので、有給も利用して旧友二人と会ってきた。

一人目は大学時代の同期、同じ業界で仕事をしていて大変なポストにいたが、彼らしく丁寧な分析で頑張っていたようだった。自分と彼とでは立場が違いすぎて、彼の苦悩は察する事しか出来なかった。恐らく自分がその立場になることは考えにくいので、その苦悩を身をもって体験するというのは難しいのだろう。
大変なことが多いだろうに、前向きなのは変わっていなかった。
「昔みたいにクソみたいな話しても引かれないの、お前らくらいしかいないからな」そう言って笑う彼のストレス発散の一助になっていればいいな。

翌日仕事を終え、二人目との再会。お互いの実家が歩いて1分以内の距離だった幼馴染だ。昔はよく遊んだし、喧嘩もした。高校や大学の進学先の件で変にお互いに意識したこともあったと思う。それでも21,22歳ころからだろうか、どちらともなく帰省するときにはウチで飲むようになった。お互いに夢やしたいことを語り、潰れながら朝まで飲む。昔から家同士のつながりもあったので、家で潰れてても親たちも「またやってんか」くらいの感じ。
お互いに方向性も業界も違うからか、張り合うこともない。お互いの方向に理解を示し、なぜか「めっちゃ稼ごう」と、これだけが一致していた。
そんな彼が上京し、自分も仕事を始めると会うチャンスが激減した。これが5年ぶりの再会だった。
この5年の間、お互いに色んな経験をしたようだ。
離婚の理由を伝えると「お前がそんなやつだったとは・・・」と絶句、幻滅された。自分が悪いといいながらも、正当化する要素を含ませて理由を伝えてしまい、大抵「向こうもねー」という言葉をかけられて少しだけ安心する事が多い中、幼馴染のように信頼できる人が「お前が悪い」と反応してくれるのはありがたいことだなと思う。
今、彼は昔飲んだときに話したやりたいことを仕事にして生活しているとのことだった。本人はもっとビッグになって稼げるようになったら伝えるつもりだったが・・・と話していたが。これで食っていきたいと話していた夢を実現していて、おめでとうという気持ちだったし、凄いなと思った。大変な事もあると思うけど、乗り越えてくれるとこっちも元気を貰えそうだ。
深酒をして結局終電を逃したので、自分の宿泊施設に泊まることになったことも昔と変わらない。

最終日は、当初行こうと思っていた湯島天神へ。起きたときは少し酒が残っていたので、早く帰ろうかとも思ったが、折角のいい天気だったのもあり訪れてみた。
梅の花が咲いており、きれいな様子に安らぐ。
湯島天神といえば学業の神様なのだろうが、息子が大病をしたので病気平癒のお守りを購入。辛いときも側にいてあげることすら出来ず、申し訳ない。してやれることは限られているが・・・どうか息子の健康を守ってもらえますように。よろしくお願いします。

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