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他施設を勧める介護士はアリ?ナシ?
仕事をしていると、ほとんどの場合ライバル企業があると思います。
しかし、ライバルと見て「競争」するのではなく、強力して「共存」するという道もあります。今回はそんな話をしていこうと思います。
介護士にとって大切なのは、サービスを利用する方たちであり、そのご家族様です。
一方で、自らが提供するサービス、例えば訪問介護だったり、デイサービスだったりが本当に利用者様のためになっているのかまで考えられる介護士は少ないです。
ただ施設で長くいればそれで良しではありません。
ケアプランに沿って、自立に向けた支援をしていく必要があります。
自立といっても、自宅復帰が全員のゴールになるわけではなく、その人その人に最適な目標があります。
その目標が、今受けているサービスで実現できるのかどうかは、介護士も良く考える必要があるのです。
サービスの再検討がされないのは、ADLが低下したり、介護度が変化したときに特に起こりやすい問題です。
例えば認知症が重度になり、短期記憶がほとんどないが、食事は常食でいつもおいしく食べられるような方がいらっしゃるとします。
その方は特養などの大型の施設で過ごすよりも、グループホームでゆったりと過ごすのが向いている可能性が高いです。
一方で、同じ認知症であっても、手当たり次第にモノを食べてしまう異食があったり、食べ方を忘れてしまって口にずっと含んだまま眠ってしまうといった方がいらっしゃるとします。
その方は看護師が常駐していて、変化があったときにすぐに対応できるナーシングホームなどが向いていると思います。
このように、認知症ひとつとってみても、その方がどんなサービスが適しているかは人によって異なるのです。
そんなとき、自信を持って他施設まで提案できる介護士は強いです。超つよいです。
退所という形になった場合、短期的には利益が減るかもしれませんが、確実に信頼につながり、良い評判はすぐに広がります。
私は他施設を勧める介護士は大いにアリだと思います。
もちろんそこにはご本人様やご家族様の想いをきちんと聴く必要があります。
目の前だけでせいいっぱいなときも、何がその方の幸せにつながるのか、よく考えていきたいものです。
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