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【鉄道編】秩父夜祭と鉄道

人生は運なのか?努力なのか?これはよく色々な人が考えることでしょう。ウンウン、と頷いてしまうところですが、今日の本題は、2週間ほど前のことですが、埼玉方面に乗り鉄しに出かけたので、その記事としましょう。

知人たちと森林公園でアクティビティをする予定があったので、埼玉県内に前入りして、秩父鉄道に乗りに行こうとしました。この秩父鉄道、意外にもちゃんと乗るのは初めてかもしれません。土曜日のことでしたが、仕事をしていたら、何だかんだ午後14時になってしまい、夜の秩父鉄道乗り鉄旅が確定。まあ、焦らず行きましょう。

いざ、秩父へ

川崎方面から南武線に乗り、府中本町へ向かいます。南武線はかつて比較的ローカルな路線といわれてきましたが、近年では沿線の宅地開発も進み、川崎、武蔵小杉、武蔵溝ノ口など、比較的大きな街や駅を沿線に抱えています。車両も2014年から15年にかけて、新型車両E233系が導入され、かなり綺麗になりました。

府中本町から新秋津までは武蔵野線に乗ります。武蔵野線は、貨物線を旅客化した路線で、東京の郊外を囲むように走っています。駅間が長く、高速運転と、まさに貨物線らしい路線です。武蔵野線は、規模の割になかなか新車が入らない路線といわれています。最近やってきたのも中古車で、209系とE231系。90年代後半から2000年代初頭の車両です。しかし、これらの電車がまだまだ元気に活躍しているのはよいですね。

さて、新秋津に着いたら、少し離れた秋津駅まで散歩し、そこから西武線に乗りましょう。西武線では、青い線がシンプルでカッコいい6000系に乗ることができました。90年代の車両ですが、足回りが最近刷新され、最新の機器を搭載しています。これに乗って、飯能駅に行ってみます。飯能は青梅や奥多摩の北側に位置しており、山深い地域の玄関口ともいうべき場所です。すっかりと日は暮れてしまい、外はかなり寒くなってきました。

さてここから秩父に行くのですが、んん?30000系、スマイルトレインという、比較的新しい車両が来ました。しかも8両で。秩父の方に行く電車ってもっと短く、もっとローカルでは!?(4000系という2ドアクロスシートの車両がありまして・・・)これが違和感のはじまりでした。

そこから秩父に向かうのですが、はたまた違和感。やたらと色々な駅で列車の待ち合わせをするのです。単線とはいえ、なかには15分くらい待つ駅も。なかなか秩父にたどり着きません。明らかに通常のダイヤと運転パターンが違うのです。

臨時列車多いぞ?と思い調べてみると、その日は何と「秩父夜祭」が開催される日でした。そうです、何気なく気の向くままに行った先が、何やら有名な大イベントをしていたのです。これも運の良さ?でしょうか。不勉強でしたが、秩父夜祭は300年以上の歴史があり、ユネスコ無形文化遺産に登録されているのです。また、京都祇園祭、飛騨高山祭とあわせて、日本三大曳山祭の一つでもある、有名なお祭りでした。

観光客でにぎわう秩父

西武秩父駅には、大変大勢の人だかりが。外国の方も多く、観光需要が復活しつつありました。屋台や出店も大変多く、B級グルメのようなものも沢山ありました。暫くすると、ドンドンと空に大きな音が。これは花火でした。花火というと夏のイメージがありますが、冬の寒い中で見る花火もよいものです。また、モニュメントのライトアップ、多くの提灯も夜祭ならではで、温かみを醸し出していました。そのまま近くの秩父神社に行こうとしましたが、あまりの混雑に断念。。

秩父駅前を照らす、ライトアップが大変美しい。
屋台の焼きそばは風情があって美味しい

秩父鉄道で人生(車生)の先輩方に会う

さて、秩父の賑わいを見た後は、秩父鉄道に乗って寄居まで移動しましょう。ただ、どうにも混んでいるので、隣の影森駅から乗ることにします。少し離れていますが、散歩がてら。しかし夜ということもあってか、影森駅方面は祭りとは反対に、閑散としています。

秩父鉄道では、7500系に乗車しました。この7500系は、東急大井町線などで活躍していた車両で、現在では秩父鉄道で活躍しています。乗車したのは1985年に製造された編成で、つっちーが生まれるより前です。大手私鉄では同年代の車両もそれなりに走っていますが、東急ではすでに引退した形式なので、秩父鉄道で再会できてよかったです。設計自体は1980年頃ですが、この車両は日本で初めて「軽量ステンレス車体」を採用した車両でもあり、それほど古めかしさは感じられません。

混雑する直前、辛うじてのドアショット。熊谷ラグビー仕様になっている。

秩父鉄道はなかなか良い揺れでした。もちろん安全なのですが、ロングレール(継ぎ目のない長いレール)ではなかったり、カーブが多かったりするので、味のある揺れが発生します。

電車はガタゴトと軽快な音を立てながらカーブ、勾配を乗り越え、渓谷を抜けていきます。途中では長瀞駅を通りました。途中、対向にはクロスシートの車両が走っていました。西武鉄道の車両を改造した6000系です。あれにも乗りたかった!ところですが、周りは東急の中古車が沢山いました。しかし、これはこれでよいものです。

電車に揺られるうちに、目的の寄居駅に到着しました。ここから、東武東上線に乗ることにしましょう。今回は東松山周辺で、一泊しようと思います。

今度は、三田線の先輩に遭遇

東武東上線のホームに移動しますが、秩父鉄道のホームにまたもや別の電車が。ギラギラして角張った2段窓の電車がいます。むむむ、あれに乗りたかったぞ、というのは都営6000形電車。1970年代に製造された、昔の三田線の車両です。いま三田線ではその後継車である、1990年代の6300形が廃車になるなか、秩父鉄道ではその前の世代の車両が走っているので、なんとも驚きです。

東武東上線で突き進む

さてここで、東武8000系に乗車します。通常は白い車体に青と水色の線が入っていますが、乗ろうとした車両はオレンジとベージュの鮮やかなツートンカラーをまとっていました。これはリバイバル塗装で、登場時の姿のようです。またまたお古な車両ですが、なかなか味がありますね。乗った車両は「83107」号車でしたが、これはインフレナンバー!本来8000系は4桁の数字で車両番号を表していましたが、車両数が多く番号が足りなくなり、5桁を解禁したことによって生まれました。

レトロな塗装の東武8000系。
車内も高度経済成長期を感じさせる。

しかし、走りは古さを見せません。普通、抵抗制御の車両はガクガクと前後に揺れるのですが、この車両はその段数をめちゃめちゃ多くしているので、加速が滑らかです。台車も空気バネを使用しているので、乗り心地が良いです。ただ、国鉄車両を彷彿とさせるようなモーター音は健在。そしてきました、明太子です。そう、ブレーキが焦げた臭い、通称「明太子の臭い」を嗅ぐことができました。

小川町駅で池袋行きの10000系に乗り換えました。こちらは先の8000系より新しいステンレス車になります。マルーンのシンプルな帯をまとい、シンプルな印象となっています。とはいえど、1980年代の車両。今ではだいぶ、年季の入った車両になりました。しかし車内は、それほど大きく補修されていません。東武は古い車両が多いので、どうしても新しい部類に見えてしまいますね。チョッパ制御を使用していて、滑らかで軽快な走りが特徴的です。


スッキリした外観の東武10000系。40年近いモデルだが、車体は古さを感じさせず綺麗。
車内は少しくたびれ感はあるが、まだまだ元気!

今回はこの辺りにしようと思います。偶然行った場所で伝統的な祭りがあり、様々な車両と遭遇できたことは「運の良さ」といえるかもしれません。皆さんにとって明日も、運の良い1日になりますように。

※更新は気まぐれですが、次回は今年の総大作?になるかもしれない、「怒濤の115系の旅」シリーズを書きますのでご期待くださいませ。


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