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『トワイライトエクスプレス瑞風に鉄道マニア同士で乗った話』のウラ話

前回の続きで、私が出演したケーブルテレビの番組『たむらけんじのぶっちゃ~けBar』で放送されなかった未公開トークをぶっちゃけます。

今回は豪華寝台列車『トワイライトエクスプレス瑞風に鉄道マニア同士で乗った話』のウラ話です。

この記事はネットラジオで聴けます

ながら聴きにおすすめ。通勤や家事のお供にどうぞ。

《乗りテツねっと 旅するテンミニッツ》
この番組はJRを全線完乗した鉄道ガイドの溝口が、いま気になる鉄道の話題を気ままに語るラジオ番組です。

想定外の変化球にたじたじ

「豪華寝台列車のトワイライトエクスプレス瑞風に乗りました!」という話をさらに掘り下げてお話しします。

番組の中で、私が撮ってきた瑞風のお部屋や料理の写真を紹介しながら、「こんなに豪華なんですよ~」と得意げに話をする私。

瑞風の素晴らしさをもっと力説するつもりでしたが、話題は違う方向に脱線!

たむけんさんから
「誰と乗ったんですか?」
と想定外の質問。

「実は、熱烈な鉄道ファンの友人と二人で乗りました。」と答えると・・・

「奥さんと一緒に行きなはれや~」
「奥さんに怒られたでしょー」
とツッコまれて、いじられました。

まあ、笑いになったから良かったものの、私は立場がなかったですね。

瑞風に夫婦で乗れなかった理由

私が乗ったのは2泊3日の「山陽山陰周遊コース」で、京都を出発して、岡山、広島を経由して、2日目に島根、鳥取をまわり、3日目に鳥取から京都、大阪と帰ってきます。

価格は一人50万円。二人で行けば100万円という豪勢な料金となっています。

そんな高額のツアーなので、「さすがに100万円を出せなかったんです」と説明したのですが、他にも事情がありました。

それはなにかというと、瑞風という列車は大人のための上質な空間となっているため、子ども同伴で乗ることができないんですね。妻には子どもと留守番をお願いするしかなかったのです。

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熱烈な鉄道マニアの正体

あと、「熱烈な鉄道ファンの友人と乗りました。」と言っているんですが、その友人というのは鉄道ジャーナリストの中嶋茂夫さん。本を何冊も出版されている方です。

この本も中嶋さんの著書です▼

私と中嶋さんは以前から知り合いで、中嶋さんも瑞風に乗りたくて申し込んだのですが、残念ながら予約を取ることができませんでした。

溝口は予約できたのですが、一緒に行く人を探さないと瑞風に乗れないので(※ツインルームなので2名の予約が必要)、「それだったら一緒に乗りましょうよ」と中嶋さんをお誘いしたのです。

ちなみに、私がやっている「鉄道模型で遊ぼう会」というNゲージのサークルは、元々は中嶋茂夫さんの私物の鉄道模型を使ってはじめてまして、今もずっと使わせてもらっています。

そういうご縁があって、テツ仲間としておつきあいしているので、一緒に乗ったのは自然な流れでした。

優雅な旅を楽しむ乗客と車内を歩き回る鉄道マニア

瑞風の乗客の多くはご年配の方々で、悠々自適で老後を楽しんでおられるご夫婦がほとんど。我々のように男同士で乗っている組はいませんでした。なおかつ、鉄道マニアも我々だけだったと思います。

瑞風はお客さんの定員が40名ほどで、同じくらいの人数のクルーが乗っています。お部屋は個室なので、お客さん同士で会って話をする機会はあまりないんですが、ラウンジカーや編成の前後にある展望車は共有スペースなので、そこにお客さんが集まってきて景色を眺めたりくつろいだりされていました。

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私たち鉄道マニアコンビは昼夜を問わず車内を行ったり来たりしてまして、昼間はほとんどの時間を最後尾にある展望デッキに出て、風を受けながら、景色を飽きることなく眺めていました。

展望デッキに出ているのは我々くらいで、たまに違う人も見にこられていましたが、ほとんどの方々はたぶん一度も展望デッキに出ていなかったと思われます。

列車の中で鍋料理を出すこだわり

この他に瑞風の独特なところといいますと、一番お話したかったのは「ディナーで鍋料理を食べられる」ということ。日本で唯一、ということは世界でも唯一だと思いますが、列車内で鍋料理を含む和食のコース料理が提供されるのです。

京都の老舗料亭『菊乃井』が料理を監修されていて、そのご主人が「なんとか列車内で鍋料理を出せないだろうか」というこだわりがあって、いろいろと試行錯誤をした末に、列車用の鍋というのをわざわざ開発して実現させました。

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走る列車の中で鍋をすれば、列車が揺れると沸騰した出汁が飛び散ってヤケドをするかもしれないので、本当はやりたくないというのが本音だと思います。

あるいは、食事のときだけ駅に停車させて、そのあいだに鍋料理をするというやり方も考えられますが、そうしちゃうと、流れる景色を眺めながら食事をするという魅力が失われてしまいます。

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専用の鍋まで開発して実現させた鍋料理。たかが鍋料理と思うかもしれませんが、ものすごいこだわりでできた特別なメニューなんです。もちろん提供される食材は沿線の漁港で水揚げされた新鮮なものを使っているので、それはもう美味しいに決まっています。

ドレスコードがある列車

最近は観光列車ブームで、1万円くらいするコース料理が車内で食べられるグルメ列車が全国各地で増えています。しかし、瑞風はそんなグルメ列車のさらに上を行っています。

料理が極上に美味しいのは当然として、乗客のほうも豪華列車の雰囲気にあった服装をしてくださいね、ということで「ドレスコード」が設けられているんです。カジュアルシーンとは別に、ディナータイムにはフォーマルな服装が求められているのです。

ほかにも瑞風ならではのお話はいっぱいあるんですが、とても話し切れるものではありません。続きは溝口のブログ『トワイライトエクスプレス瑞風ガイド』でご覧ください。貴重な列車内の写真をたくさん載せて公開しています。

まだまだ続きます

次回は未公開トークの第4回ということで、ネタを用意していたけれどまったく披露できなかったお話をしたいと思います。


鉄道趣味で人生を豊かにする活動をしています。乗りテツ旅行会の溝口駅長です。今回の記事はいかがでしたか? もしよかったら、サポートしていただけると嬉しいです。