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大学生の息子たちへ伝えたいこと ちょっとした親切の効用編

週に1度、昼間に近所の森の中を1時間ほど歩いている。

大阪在住ながら、昨年訪れた青森の奥入瀬にも劣らぬ森が身近にあり、癒される。

最近は、熊に出くわさないか、少々ドキドキするので、熊情報は要チェック。

熊の出没は、早朝、夕方が多く、昼間は森の中も人出があるので、催涙スプレーで武装しながら森林浴を楽しんでいる。


先日、渓流沿いの砂利道を歩いていたら、8歳くらいの男の子がひとりで歩いていた。

子どもひとりだし、片足裸足で辛そうに歩いていたので、思わず、声を掛けた。

「ひとり?片方、サンダルどうしたの?」

最近の子は、知らない大人に反応しないので、無視されるかなーと覚悟していたけれど、とぎれとぎれの言葉を要約すると、「川遊びしている時に片方が脱げて流れていった、兄と姉がサンダルを探しに行っている、2人がいるから大丈夫」とのこと。


なるほど、30メートルほど先の林道に、小学校高学年とおぼしきすらりとした男の子と女の子がいる。

私は先に進み、彼らに声を掛けた。

「弟君のサンダル、見つかった?」

クォーターのような小顔の彼は、首を振った。

「弟君、歩くの辛そうやから、よかったらこのタオルで足の裏包んであげて。使い終わったタオルは、捨てていいから」

私はそう言って、カバンからハンドタオルとフェイスタオルを渡した。

彼はそれらを受け取り、黙礼して、女の子とともに、弟君の元に戻っていった。


彼らに言いたいことは、たくさんある。

まず、渓流遊びに来るときは、クロックスはダメ。

靴裏ツルツルだから、水中の岩の上を歩くと滑る(私自身滑って水没経験あり)。

海や川など流れのあるところに入る時は、足首でホールドするタイプのサンダルが必須、水が流れ込んでかかとが浮くとクロックスタイプのサンダルは流される(何足かなくした経験あり)。

渓流に来るときは、大人の人と一緒に来ること、水の事故は怖いよ。

最後に、ありがとうは、ちゃんと声に出して言おう。

まあ、通りすがりの大人の言葉は響かないやろうから、あえて言わないけど。

無事に彼らが帰宅できることを祈りながら、清々しい気分で森を後にした。


「あ、この人、ちょっと困ってるな」と気づいたら、何も考えずにすぐ声を掛けてみる。

結果的に無視されても、役に立てなかったとしても、行動を起こすだけでいい。

自分がしたいなと思ったことを、面倒がらずにひとつひとつ取り組むことが、自分という芽を育てることにつながる。

ちょっと困った人に気づく余裕をもつのも大事だしね。

そして、見知らぬ人から親切にしてもらった経験は記憶に残る。

今度は、自分が誰かを助けたいと思う(実際、私は国内でも海外でもたくさんの人に親切にしてもらってきた)。

おせっかいする人がどんどん増えたら、きっと今より生きやすい世の中になっていくんじゃないかな。








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