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最好映画。 171 「マリッジストーリー」 2019年。

Netflixと劇場でほぼ同時に公開されたノア・バームバック監督の最新作。ノア・バームバックは、ウェス・アンダーソンの「ライフ・アクアティック」と「ファンタスティック Mr.FOX」の脚本を手掛けた方。特に大きな事件もなく、ゆったりと進む一家族の何気ない日常に起こる不和を悲しく可笑しく描いています。スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライヴァーという近年のディズニー映画ばかりが有名な二人が、ともかくスゴい。ほんとにこんな夫婦いるかもね、と思えます。周りの役者さんも可笑しくて、遣り手弁護士のローラ・ダーンのキツさと相手弁護士のレイ・リオッタのゴリゴリさが近年にはなく面白くて、好い人弁護士のアラン・アルダが本当に良い味わいで、母親役のジュリー・ハガティが可愛くてw。1シーンしか出てこない裁判所の評価員、マーサ・ケリーが水一杯でかなり笑わせてくれます。お話は子持ち夫婦のアメリカ風離婚危機。「クレイマー・クレイマー」とはだいぶ違った味わいで、観ていて楽しいです。撮影のロビー・ライアンは「女王陛下のお気に入り」で一風変わった撮影をしていましたが、本作では堂々真っ向勝負。長ーいワンカットを破綻なく観せてくれて、とても好印象。IMDbが嘘でなければ、この作品、35mmフィルムで撮影されています。音楽のランディ・ニューマン(「ナチュラル」「トイストーリー」「カーズ」「モンスターズインク」)が優しい音楽をさりげなく加えていて、たまらないです。「イカとクジラ」「フランシス・ハ」「ヤング・アダルト・ニューヨーク」が面白かったので、劇場じゃなくていいや!と夜中にNetflix鑑賞した甲斐がありました笑。大人な映画。ぜひ観て欲しい一編です。




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