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最好映画。204 「マルサの女」1987年。

数年に一回は観たくなる、エンタメと職業の融合映画。高校生だった私にも十分わかる内容(⌒▽⌒)。税金逃れの話が面白いのかなあという懸念をファーストカットから吹き飛ばす、おっぱいを吸う老人のアップ。本多俊之さんのジャズが鳴り響き、始まるハードボイルド映画笑。スタンダードサイズの画面を隅まで埋め尽くした情報の嵐で、これでもかこれでもかと押し捲られて、映画館を出る頃にはお役人ってカッコいいかも!って思わされちゃったんだからスゴイ映画です。脇役もはっきり覚えられる目配せでたくさんの役者さん、特に大地康雄さんを知りました。ガサ入れ当日、にこやかに喋っていたかと思ったら「おい、チェーン切れ」のハード路線に変化するのは痺れました。身近な話題をハードボイルドにできちゃうカントクなので、重厚なドラマも観てみたかったとな〜と思います。撮影は前田米造さん。「家族ゲーム」「ときめきに死す」も大好き。ものすごくカッコよくて陰影に富んだ画面を、絶妙に暗黒にせずに撮れるところがすごいです。周防正行さん(「ファンシイダンス」「Shall we ダンス?」)がメイキングを担当していて「マルサの女をマルサする」こちらも滅法おもしろい。映画のカメラより前に出て面白い絵が撮れなきダメだって言われて撮ったカットもあるという逸話もありました。撮る方も撮られる方も真剣勝負をしている姿が楽しいです。初期伊丹映画のファンなんです「お葬式」「タンポポ」「マルサの女」。「マルサの女日記」という監督自らが企画の立ち上げから映画公開までを書いた副読本があります。スタッフの名前から働きっぷりまでを詳細に描いていて、多分この業界に入ることに対して相当影響されてます(そう言う方結構多いと思いますw)数年に一回は観たくなるくせに、録画が残っていなくて、Blu-rayを買いました。豪華ボックスを買わないと「マルサの女をマルサする」は見れないんです。そのうち買っちゃいそう(⌒▽⌒)


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