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最好映画。 180 「ホドロフスキーのDUNE」 2013年。

「デューン / 砂の惑星」のお勧め欄に必ず出てくるので、なんとなく観てしまったのですが、滅法面白かったです。「エル・トポ」「ホーリー_マウンテン」でカルトの帝王と化していたアレハンドロ・ホドロフスキーの1977年に製作できている予定だった幻の超大作「DUNE」。この映画がなぜ出来上がろうとしていたのか、何故できなかったのか。噂だけが一人歩きしていた感の強かった映画のデザインや拘った人たちの話をアレハンドロ・ホドロフスキー本人がひたすら語る、ドキュメンタリー映画です。メビウスの3000カット全編のコンテ、クリス・フォスとH.R.ギーガーのデザイン画。アレハンドロ・ホドロフスキーの人誑しぶりと、関わった人たちをいかに愛して、いかに鼓舞したか、インタビューだけでも本当に面白いです。当時の関係者で存命中の人は、断った人も関わった人も、乗った人も、本当に楽しそうですし、残念がってます。3時間、あのメビウスのコンテをもとに語られたら、誰でも作れそうな気がしてしまう、そんなホドロフスキーの語り。言語乱れまくりで、フランス人プロデューサーはフランス語、ホドロフスキー本人はメキシコ語と英語、クリス・フォスは英語、H.R.ギーガーは独語と、多種多様な人たちを魅了してまとめあげようとした様は、楽しくもあり、何故出来上がらなかったのか不思議に思うくらいです。映画監督って、クリエイティビティをこういう側面にも発揮しなきゃいけないんだから本当に大変だなあと思いつつ、84歳にして悔しいことも、楽しいことも目一杯の熱量で語るアレハンドロ・ホドロフスキーの元気さが牽引した映画を観てみたかったです。「このコンテと設定をもとに、誰かが作ってもいいんだよ」と言ってますが、絶対に思ってないなこの爺さんww。元気もらいました。


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