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ハラスメント全コンプ男のおもひでぽろぽろ -2024年6月11日の日記


□6月11日
12、3年ぶりくらいだろうか、自転車に乗った。
そして転んだ。乗ったまま横転して、ところどころを打ち、痣が出来た。
妙に嬉しかった。大人になると転ぶってなかなか無い。
(私、転んだ!転んだ!)としみじみ思って笑った。その様がなんかジブリヒロインみたいだなと思って、ジブリみたいな場面に遭遇してすぐ(ジブリみたいだな)と思うような死んだ感性に自己嫌悪した。

ジブリと言えば、『紅の豚』には嫌な思い出がある。
小学生のとき、母親と、母親が家に連れてきた男と私の3人で『紅の豚』を観たのだが、その男に「フィオみたいな女になれよ」的なことを言われて、それがかなりキモかった……っていう。それ以来『紅の豚』がちょっと苦手なのである。理不尽。

まあわかる。フィオはめっちゃ可愛い。素直で天真爛漫で、大勢の男たちを相手に堂々と説教を垂れることができるような肝の据わった美少女。フィオのことが嫌いな男など居ない(たぶん)。女かくあれかしと言ったところだ。だからこそキモかった。

フィオはまだ少女だが、そこには間違いなく性的な魅力がある。
そのことを子供心にもわかっていたので、男が私に対して「性的に魅力的な女になれ」と言っているんだということもわかった。少なくとも私はそう受け取った。キモかった。

一時期、母、私、その男の3人で同居していたのだが、思えばパワハラ、セクハラ、モラハラ等のハラスメント全コンプ男だった。

私の母は本当に趣味が悪い。
そこそこモテるはずなのに、付き合う男が全員クズ。一度50代の裕福な男性に交際を持ち掛けられたことがあるらしいが「だっておじさんなんだもーん」と言って断っていた。その話を聞いたとき私は「えー勿体ない!」と責めたが、当時の母は30代前半くらい。まあしょうがないかと今は思う。でもハラスメント全コンプ男よりマシじゃねえかなぁ?

母、今はホストと付き合ってるらしい。


過去のことを思い出しながら文章を書いていると、どうしても愚痴っぽくなる。ただ愚痴を綴るだけの文章なんて陳腐なのに、なぜかそうなる。せめて、その経験から何かしらの結論が導き出せればいいんだけどね。

結論。
私は自転車で転んで笑うような、ジブリヒロインみたいなのに結局なった。
紆余曲折の末、なってた。なりたくないものになっていく。

まあ大人だし泣かないよなぁ、もう笑うしか無いだろ転んだら。


P.S.
『紅の豚』を改めて観た。
めっちゃ良かった。


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