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気が付くと自分は「旧型」になっていた。

最近色々なものが中止になってしまったり、仕事がリモートワークや時差出勤になったり・・・日々変わる情勢や気分の上がらないニュースも多くて心が疲れてしまいますね。

私も想像していたよりバタバタしている日々ですが、いつもと違うことを考える余裕ができて、気がついたことがあったので書いておこうと思いました。

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先日、後輩のライブへ行ってとても感銘を受けた。理由は、本当に本格的で素晴らしい音楽だったこと。バンドのボーカル経験がある身としては嫉妬するくらい。

そして、もっともっと素晴らしいと思ったこと、それは「自分にしかできないこと」を自分自身の力で見つけて、手に入れたこと。

その後輩は一年半くらい前、仕事でとても悩んでいた。正直、辞めちゃうんじゃないかなぁって思っていた。
高校から大学、新卒で入社した会社までずっとピカピカで、多分挫折らしい挫折はしてこなかったと思われる人。でも当時、思うように出来なくて複雑な気持ちだったと思う。その時私に「やっぱり音楽で何かやりたいって思うんです・・」と言った。私は、趣味を頑張るってことなのかなぁと思っていた。

しばらくして、後輩は生き生きしてきた。仕事で大きな案件を担当するようになり、堂々としているのが感じられたし、土日は音楽活動をやっているようで仕事と趣味の相乗効果かなと嬉しく思った。

しかし、後輩のグループの初ライブは「趣味」の域を遥かに超えていた。約150人分のチケットが30分で売り切れてしまうくらい人気で、ライブ終了後のサイン会には長蛇の列。YouTubeの動画はプロのようで、一連の出来事はなんだか、がつんと頭を殴られたような衝撃だった。

パラレルワーク。

ぴんとこなかった言葉が、初めて理解できたような気がした。
本業とか副業とか、趣味とかのカテゴリーで分けることがもはや野暮ったく「旧型」だった。

会社の仕事も音楽もどちらも本業。
後輩は全然違う形で、自分自身の輝く方法を見つけていた。

自分たちが「旧型」であることに、ソクラテスの「無知の知」を、自覚できない大人たちの作るサービスや仕組み、法制度やコンテンツは、新しい世代にとっての「便利さ」や「共感」からどんどんズレていく。私たちが思うよりも、テクノロジーの進化や時代と共に人々の価値観は日々変化している。

新型コロナウイルスの影響で、前例のない事態になった私たちは、この国の様々な課題について考えさせられていると思う。医療、政治、経済、働き方、家事や子育ての分担、教育・・・そしてまた、自分自身についても考えを巡らせているのではないだろうか。

私にとっての「自分にしか出来ないこと」
見つかってることもあれば、もっともっと探したい気持ちもあって。
そしてその形は新しい家族が出来たり、時を経て変わっていくかもしれないけれど。

先の見えない状況の中で求められる力は、柔軟に新しいことを切り拓いていく力。まさにピンチをチャンスに変えていく力。

年齢、ジェンダー、人種、キャリア・・・カテゴリーで分けるものは本当にたくさんあるけれど、なんだかもっと、なんでもありだし、
思う以上に私たちは自由なのかもしれない。

ステージの上の後輩が自分らしい方法で見つけた自身の道は、斬新で今っぽく、まさしく「新型」だった。
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