あなたは強いから
今こうして生きている
わたしは自分が思うより
強いのか?
しぶといのか?
いえいえ、そんなことはありません
自分ほど弱いものはいないと感じている
大丈夫、あなたはひとりでも生きて行けるから…
ずっと前から言われている
前世治療をしてもらった時からも
いつも、いつも大丈夫
わたしは強くなんかない
母がいなくなってから何にも出来ない
母と二人で補いながらやってきた
母は私の支えだから
母はいないのに時だけは進んでゆく
わたしだけが取り残される
他には何一つ変わらないのに
みんなが味あうことなのに
自分だけ、自分だけが特別と思い込む
ひとりで生きる
そんなの無理に決まっている
心も身体も重たくて辛くて
私はまた涙を流す
大丈夫なふりをするだけ
口には出さないだけだから
私も嘘が上手くなってくる
正直、素直に生きなさい
そうやって教えを学んでいるはずなのに
むなしさとかなしさと苦しみで張り裂けそうな胸を抱えながら
私は息をしている
みんな同じような荷物を背負いながら生きている
本当は平気じゃないはずなのに
平気なふりをして
いつも明るいあの人も
彼の世に旅立った母上に置いて行かれて
ふと見せるさみしげな顔
本当はみんな同じで
みんな弱くて小さなものにすぎないのか
大丈夫と
虚勢を張って生きてゆく
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