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まだ珍しい(?!):女性2人による平等な共同経営を通して見える世界

会社、その他の組織において「リーダーは1人」が一般的だと思う。社長が2人、ハンプティーダンプティーのように肩を並べて社長室に座っていたら、ちょっと奇妙だろう。でも、Ekolokalはまさに2人リーダーで率いている。ちゃんと考えはある。

2020年12月創業時

気候変動やウェルビーイングに対するソリューションとしてのソーシャル・プロジェクトであるEkolokalの起源は2020年9月頃。色々あって、3ヶ月後の12月に株式会社として法人設立をした。

その際、共同創業者である私とヘレンは「二人とも同じ権力で、同じ責任」を実施する経営を理想と感じ、同等の肩書きで法人登録をした。持株の割合も同等だった。

世間の目

冒頭にも書いた通り、本来社長は1人が当たり前だ。海外でもCEO(最高責任者)は1人が当たり前だ。日本語で「船頭多くして船山に登る」というコトワザがあるくらいのなので「組織は一人が率いる」のが世の普通のようだ。

当然、投資家や、ヴェンチャーキャピタル、その他投資家目線で私たちと会話をする方は「2人の最高責任者はあり得ない」「決定権がどちらかにないとスピードが落ちる」「責任の行方が明確でないと、経営力が無いと見られる」など、好き勝手な評価をしてくるものである。

今までの社会の中でビジネスを行い続けるなら、彼らの指摘やコメントは一理ある。

私たちの考えと理念

Ekolokalを通して、直接的にはソリューションを提供していきたい。
でも、間接的には経営を通して、理念を通して、私たちの理想とするライフスタイルが可能な社会を実現したい。そう思って2人平等な共同経営にしている。そう、ただ単に仲良し経営をしているわけではない

私たちが経営のあり方を通して立てる問いは以下である:

  • 多くの人にインパクトを与えるスタートアップを成功させるのにAll or Nothingの「飲まず食わず寝ず」が当たり前になっているが、本当にそうなのか?

  • 恋愛、結婚、妊娠、出産、子育て、趣味にしっかり時間を使いながらも女性はこの国において活躍できるのでは?(働き方によっては)

  • 単独リーダーのメリットとされるスピード、責任、リーダーシップによって拡大した会社たちが作り上げた今の社会は本当に物質的に、精神的に豊かなのか?(環境や人のウェルビーイングへのダメージが酷いように思える)

  • 多様な人がいる社会では多様なライフスタイルがあるので、多様な経営のあり方もあっていいのでは?

経営を通してこれらを体現するために2人で平等に組織を率いてきた。感じているメリットとして:

  1. ライフスタイルに合わせて仕事量を調節しながらも孤独にならずに経営できる。2回の出産で私が仕事量を減らした際、ヘレンが舵を取った。ヘレンが数ヶ月雪山に住んでいた際は、私が踏ん張った。

  2. 2人いれば文殊の知恵。(ことわざでは3人で文殊の知恵だが)初めて起業する素人の2人だが、大きな決断をする際、お互いの考えを保管しあっているので、後悔する決断をしたことがない。

  3. とにかく心強い。ゼロイチの起業は先が見えない。不安も多い。強靭な精神力を持ち合わせていても鬱になりそうな日はある。でも何故か2人して同じタイミングで希望を失ったことがなく、元気な方が落ち込んでいる方を説き伏せては先に進むことを繰り返してきた。

私たちは甘いのかもしれない。成功はしたいし、理想の生き方をその間、犠牲にしたくない。でも本当に世間の人が言うように2人CEOは成り立たないのか?
海外でもまだ2人の平等最高責任者は稀がだ、成功していて有名な企業ではNetflixやSalesforceがある。私たちは道があると確信している。

2022年10月現在

カッコつけたことを言ったが、まだEkolokalは小さい企業だ。より大きな組織の力を借りて存在し続けることもたまには大事である。なので、今現在、登録上は完全なる平等経営にはしていない(持ち株を調整した)。

しかし、2人の間では何も変わっていない。
理念は強気に、行動はしなやかに。


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