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我が家の家計簿:Pre-nupから始まったざっくり勘定

海外ドラマで「Pre-nup (プリナップ)」という言葉を耳にしたことはあるだろうか。万一離婚した場合に「資産をどう分けるか」を結婚前に取り決めする法的な契約書である。

海外では締結が当たり前

2019年、旦那のビザ取得のために結婚した。詳しくはこちら
その際、言われた一言:

Pre-nup(婚前契約書)は要らないね?

婚前契約書の存在をこの時知った私は「この概念、いかにも海外っぽい」と思いつつ、以下のような思考回路になった:

  1. 離婚した場合の財産や所有物の分け方の取り決めをするが、

  2. 離婚しなければ意味の無い契約書。

  3. とはいえ結婚準備の一環として真剣に時間をかける。

  4. 将来的に離婚したら実用的だが、やっぱり離婚しなければ意味のない契約書。

  5. 契約書を作っている時間が惜しい

結論:我が家では①「離婚しないだろう」という旦那の見解と②「ただでさえ忙しいのに、使うかわからない法的文書の作成は無駄」という私の意見から、婚前契約書の作成は見送ったのである。

婚前契約書が無い場合の資産の分け方

調べてみたら日本もそうだが、離婚時の資産の分け方は、婚前契約書の取り決めが特段無い場合は法定の分け方に準ずる

イスラエルも日本も「結婚後にどちらかが稼いだり入手した資産は同等に夫婦のモノ」になるので、契約書不在で離婚した場合、資産の分配は稼ぎの差に限らず全て50%ずつということになる。

これを元に、我が家の「家計簿」が始まった。

ざっくり勘定の由来

海外育ちとはいえ、私は日本人の親の元で育った日本人なので「家計簿で家の支出と収入を管理する」が当たり前だった。しかもなぜか家計簿をつけるのは女性。笑

さらに私は、キャリアを金融機関からスタートしているので、収支を管理することに何も疑問を持たなかった。しかし、旦那に「家計簿を詳細につける目的は何?」と聞かれた際、明確には答えられなかった

確かに1円単位まで記録すると細かい分析ができるが、言われてみれば、そんな分析をしたことがなかったし、将来的にしようとも思っていなかった。

家計簿をつける時間と労力が惜しい」とまで言われ、家計簿をつけること自体をしない方向で提案された。さらに「家計簿に時間を使わないで、投資先を考えて資産を着実に増やした方がお金は増える」とも言われた(さすがユダヤの人?!)

現状

念の為、何も考えずに3、4ヶ月分のトレンドを分析し、毎月ほぼ同じ金額を使っていることが判明した。しかも、住宅ローンの返済や光熱費を除けば、ほぼ食材。(ヴィーガンあるある?)
この傾向を確認できたのち、私は「ざっくり勘定」の提案を受け入れたのだった。

お互い高額な買い物をする趣味も嗜好も無く、高額な趣味も無いので、あまり深く考えなくても浪費していないことが判明したのだった。

銀行やカードの名義は別々でも、考え方として、我が家は「全て一つの財布」になった。3年経った今、やっとこの考え方に慣れてきた。当初は感覚的にざっくりすぎて不安だった。(やっぱり浪費しちゃうのでは…とね)

ただ、改めて書き下ろすと、理にかなった判断だったのでは、と我ながら思う:

  • 婚前契約書を作らない=離婚時の資産分配は50%ずつ=結婚時の資産も50%ずつ

  • 目的の無い家計簿=時間と労力の無駄使い

  • 使わないお金は投資に回す。家計簿ではなく、投資の管理に時間を使う

  • 食材や必需品以外のモノを購入する際は一声かける

余談だが、長女が生まれた際、私は学資保険を検討した。
旦那には笑われてしまった。「そんな利率が低い保険より、健全に投資した方が子供に使えるお金も増えるよ」

ごもっともです。


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