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台風で流れ着いた流木等の処理対策4700万円

9月17日に、第3回臨時議会がありました。

議案は2つあり、

・町長が専決処分した一般会計補正予算(第5号)の承認を求めるもの

・一般会計補正予算(第6号)

でした。どちらも予算を増額するものです。全員賛成で可決されました。

今回は、専決処分された補正予算の中身について、お伝えしたいと思います。

○台風後、島に漂着した大量の流木・プラスチックごみの回収処分

9月の台風14号。最大級の台風、ルートも周防大島にとって最悪という予報で迎えました。近隣の岩国市では、避難情報のうち最も危険度が高い「緊急安全確保」(警戒レベル5)が出され、24時間あたりの最大降水量は、錦川上流の岩国市羅漢山で412・5ミリ!広島県との県境にある小瀬川上流では、ダムの緊急放流も行われました。

錦川・小瀬川どちらも近隣の家屋に浸水被害が出るほどの災害となり、岩国市の名所、錦帯橋の橋脚にも被害が。

周防大島町は、直接的な被害はそこまでありませんでした。

ところが…

台風後数日経つと、広島湾に面している島の北側海岸のあちこちが、大変な状況に。

真宮島の東側。砂浜が埋め尽くされています
樋門に吹き寄せられています

たくさんの流木やプラスチックなどが流れつき、港が埋まって船が動かせないような場所もありました。水門や樋門などに詰まって、その後大雨が降ったら機能不全になることも心配な状況でした。


複数の議員や、町民からも対応の要望が町に届けられました。町や県による現場確認が行われ、災害対応での漂着物撤去に動きました。

国に災害対策としての予算要求(「災害関連緊急大規模漂着流木等処理対策事業」)をするとともに、とりあえずすぐに事業を行うために、議会に諮らずに財政調整基金を使う専決処分が行われたわけです。

○流木等の撤去の費用の内訳と概要

まずは重機などで海岸から撤去する工事費用、

それを分別する工事費用、

最後に焼却場などで処分する委託費用、

合わせて4,700万円の追加予算となっています。

10月5日に国から災害対策事業としての着工許可が下りてから、工事の発注・契約が行われました。

緊急案件だったため、撤去について10事業者くらいに問い合わせ、すぐに対応していただける事業者さん4件と随意契約を結んだとのこと。

4軒に分けたのは、複数の場所で並行して撤去作業を行えるようにとの考え。三蒲、椋野〜日良居、和田、浮島の漁港エリアに分けて契約されました(県管理の港湾区域は別)。


職員さんが目視で概算し、三蒲が260㎥、椋野・日良居が390㎥、和田が200㎥、浮島が330㎥の計1000㎥はありそうとのことです(国の災害対象は、1000㎥)。


三蒲の海岸で集められた流木

現在、撤去されたゴミは仮置きされ、分別(!)作業が行われています。大変…

最終的な処分については、まだ契約は行われていません。


また、一旦重機による撤去はひと段落したものの、今でもまた打ち寄せられた流木や発泡スチロールがたくさんあります。これらも事業で撤去してもらえるのか、ボランティアに頼るのか質問しました。

それに対しては、まだこの事業は実施中なので、今後もできる限り撤去したいと回答いただけました。さらにその後は、ボランティアに頼ることにもなると思われます。

○どんな対策をするのか、情報提供は?

台風後は大体ゴミが多く打ち寄せられますが、今回はほんと前代未聞な量が流れ着きました。当初、周辺の住民の方々からは、このままにされるのか、自分たちでできることがあればやりたいがどこから手をつけていいか途方にくれる、といったお話も伺いました。黙々と、大きな発泡スチロールを運ぶ方の姿も。

私は、行政はできるだけ速やかな対応をしてくださったと感じていますが、着工までに、町民に対して何かしらの情報発信があっても良かったのではないかと思います。

国の災害対応予算が付くかどうかわからない状況で難しい判断もあったかもしれませんが、いつ頃どこでどのような対応を予定しているのか方向性が伝えられると、安心もできるしボランティアはその後に計画しようということにもなったと思います。

この質問に対しては、今後の検討課題としたい、との回答をいただきました。対策で手一杯になるということもわかります。私たち議員もなるべく状況を把握したら、町民の方々にお伝えはしていきますが、広くお伝えするには?と考えてしまいます。

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