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ゼンタングルと私

私自身がゼンタングル®と出会ったのは、およそ7年前にまで遡ります。
その時私はボールペンイラストにハマっていて、「何か物足りない」と感じていたところ、インターネットで古くからお付き合いのある方がゼンタングル®を描いていたのを見つけたのが始まりです。

「のっこさんのイラストの幅も広がるし、何よりのっこさんの心にも優しいと思うからやってみて損はないと思うわよ」

という彼女の後押しもあり、私はすぐにYouTubeを検索し、見よう見まねで描いてみました。

「うわー!こんな複雑そうな模様をこんなに簡単なステップで描けるんだ!」

と感動した私は取り憑かれたかのようにゼンタングル®を描き始め、次の日にはゼンタングル®の書籍を手に入れていました。

ゼンタングル®の世界観として、

  • 間違いがない

  • 上下左右が存在しない

  • 絵心を必要としない

というものがあります。

さらに言えば、「評価」さえも存在せず、ただひたすらに「自分のために描く」だけで良い世界なのです。

評価が存在しないということって、とても大切なことなので上手く説明できるかちょっと不安ですが、上手い下手ということは全く関係なく、また間違いも存在しない(間違ったとしてもチャンスとして受け止める)ことから、誰とも競わなくても済む、心に優しいアートの世界なのです。

絵心がないから、絵が下手だから、複雑そうだから私には無理・・・

始めは皆さん口を揃えて仰います。

しかし、ゼンタングル®は、文字が書ける方であればどなたでも描けるアートであり、またどなたにでも描けるよう設計されています。

そして、ゼンタングル®はその文字が現している通り、「禅」の考えが組み込まれており、「今」という時間を大切にしていて、基本的に計画を立てずに自由に描いていくことが推奨されています。

同じパターン(タングルと呼びます)を何度も繰り返し描くため、集中力が増しますし、集中している間は余計なことを考えずに済みますので、描いている間は心がシーンと静まり「今ここ」という時間を過ごすことになるため、不安や恐れといった心の乱れからも解放されますし、また、集中することで体の痛みなどからも解放されたりしてペインコントロールにも応用されます。

私自身、複雑性PTSDや双極性障害を持っている当事者であり、精神的に不安定になることが多々あるのですが、ゼンタングル®を描いているときは、強い不安から解放されております。

ここから話は逸れてしまいますが、私は被虐待児として育ち、先に述べた「複雑性PTSD(愛着障害)」を抱えており、なかなか人に心を開くことが出来なかったり、人を信頼できなかったり、無条件の愛情を知らずに育っているものですから、それはそれは人間関係においてとても生き辛さや疎外感を感じながら過ごしています。

先日心理検査を受け、心理士からのフィードバックの一つとして「不安が強くなると芸術的活動や宗教的観念に傾倒する」ことが分析の結果が出ており、これは前向きに考えるとするならば、

「不安が強い時こそ、芸術活動(ゼンタングル®)に専念して私の行き所のない気持ちを表現すれば良いのでは?」

と思うようになりました。

もう半世紀生きてきてますし、苦しかった過去の傷も忘れつつある中、わざわざその傷を掘り返してカウンセリングを受ける必要があるのか?という気持ちの方が強く、傷を持っているならばその傷を芸術的活動の中でそれを表現して形に残したい、と明るい意味で前向きに考えられるようになりました。

私には芸術的な面でのギフトがあると散々家族にそれは言われてきたのですが、私は頑なにその言葉を信じていませんでした。勉強の成績もあまり良くないし、お世辞にも賢いとは言えない頭脳の持ち主ですので、「絵だけは上手い」と言われても嫌味にしか聞こえなかったし、周りを見ると私より絵が上手な人は星の数ほどいる、と思ってしまい、自分を過小評価してしまっていました。

でも、ゼンタングル®と出会ってからは、上手に描こうというより、今の自分の気持ちに合った「パターン(タングル)」を選んで計画を立てずに描くことに安心感を覚え、心が整っていくのを感じています。

辛い過去のこともその時だけは忘れられますし、発作も最小限に済んでいます。

また、ゼンタングル®はおよそ9センチ四方の紙に描くため、どんなに時間がかかっても2〜3時間で出来上がります。

これが大きな水彩画や油絵であれば何日も何ヶ月も掛かるのですが、ゼンタングル®はほんの数時間で結果が出ることからも、「達成感」を得やすく、この経験を繰り返すことで「自己肯定感」が育ってきていると感じています。

もしあなたが、何かしら心の中で不安や恐れを感じているとするならば、ゼンタングル®は大きな助けとなることでしょう。

正直申しますと、ゼンタングル®認定講師になってからというもの、その肩書きに押しつぶされそうな時期が長く続きました。

これも、私の持つ心の傷から来るものなのですが、これがなんなのかはっきりさせたい!という気持ちで心理検査を受け、自分の特性を知った今では、繰り返しますが、明るい意味で私にはゼンタングル®しかない!と強く思うようになったのです。

私は鬱も経験し、何度も死のうと考えた時期がありました。

しかし、私は生きています。

ゼンタングル®のおかげで、私は過去の私よりもかなり良くなりました。

生き辛さを感じているあなたに、お伝えできる日が楽しみです。

サポートしていただけると、今後のモチベーションとなります✨✨🧚🏻‍♀️任意で結構ですのでサポートお待ちしております✨🙏🏻✨