見出し画像

~イトーヨーカドーを守りたい~買い物難民にならないために地元のスーパーは守るべきだと想うこと~

 神奈川県横浜市戸塚区の女性ライダー弁護士西村紀子です。
 一人の弁護士として、一人のライダーとして、そして、一人の人間として、日々感じたり観察したりしたことで、皆様のお役に立つと思えることを、つぶやき発信していきます。

 本日は、一人の人間として、
  ~イトーヨーカドーを守りたい~買い物難民にならないために地元のスーパーは守るべきだと想うこと~
という表題でつぶやいていきたいとおもいます。

 ここ最近、イトーヨーカドーの閉店報道が続きました。
 イトーヨーカドーの2025年度までの33店舗閉店計画の全容や、閉店する店舗の最後の一日の様子などなど。。。。
 

 これらの報道を見ながら、筆者は、とりあえず、胸をなで下ろしました。 筆者の実家近くのイトーヨーカドーが33店舗閉店計画の中に入っていないことが確認できたからでした。
 というのは、上記の神奈川県の閉店計画に入っているイトーヨーカドー店舗のエリアと異なり、筆者の実家のあたりは、スーパーマーケットは、イトーヨーカドーしかないのです。
 セブン&アイ・ホールディングスが、他の閉店を決定したイトーヨーカドー店舗と同じように、筆者実家近くのイトーヨーカドー店舗を閉店してしまったら、筆者の実家のあたりの住民は、筆者の家族も含めて、正真正銘の買い物難民となってしまうのです。 

 上記の記事にもありますが、神奈川県に住む筆者自身感じるところとして、首都圏ではあるものの神奈川県の郊外エリアは、高齢化や人口減少をうけて、その一帯唯一のスーパーマーケットが撤退してしまって住人が買い物難民となってしまったエリアがそこそこあるのを感じるところです。
 駅の近くやいくつかの競合スーパーマーケットがあるエリアでは、イトーヨーカドーが撤退しても、他に買い物ができるスーパーがあり、想い出の場所がなくなってしまうのは残念だが最後のお別れをしよう、くらいの受け止めでいられるでしょう。
 ですが、その一帯でスーパーマーケットがイトーヨーカドーしかないという地域では、閉店となってしまったら住人が正真正銘の買い物難民となってしまう、という深刻すぎる死活問題なのです(近隣住民にとっては、寂しい残念などというレベルではなく、ムンクの叫びのような悲鳴・卒倒レベルの話です。)。

 幸い、筆者の実家のあたりの自治会は、このような事態になってしまうことに対する危機意識を以前から強く持ち、様々な手を打っていたようです。
 自治会自体が、イトーヨーカドーの当該店舗と密な関係を築き、
   常に経営状況を教えて貰いながら(黒字か赤字か、食品売り場とそれ以外の売り場の売上の状況等)、
   住民に対しては、可能な限り、(駅前のスーパーではなく)イトーヨーカドーで買い物をしようと呼びかけ
   地元のお祭りとなれば食材やその他必要な諸々をイトーヨーカドーから購入し、
   イトーヨーカドーの閉店報道が流れるたびに、“ここの店舗は閉店しないでください!!“と訴えるアンケート署名を実施する、
などしていたようです。
 地域自治会がこのような努力を積み重ねていく中で、当該店舗は、イトーヨーカドーの閉店報道で挙がる店舗には入らず、最終的に閉店計画33店舗の中にも入らずにすんだようでした。
 
 上記のうちどの努力が実ったおかげかは厳密にはわかりませんが、トータルで、住民が意識してイトーヨーカドーで買い物をしてきた結果当該店舗で黒字が確保でき、かつ、“閉店しないでください!!”という切実な訴えが響いたのではないか、と勝手に推測しています。

 というわけで、筆者の実家の一帯の住民達は、イトーヨーカドーの閉店を回避でき、胸をなで下ろしたはずです。

 さて、皆様は、上記の自治体のような努力をどうおもわれるでしょうか。
 地元のスーパーマーケットを守るためとはいえ、経済合理性に反するのでは?という考えもありうるかもしれません。
 ですが、筆者の想いとしては、上記の自治体のような努力は、必要であるとともに、経済的合理性も有するものだとおもいます。
 地元の唯一のスーパーマーケットがなくなってしまったら、その打撃は、恐ろしいものがあります。
 住民が買い物難民となってしまい、食材等の生きていくために必要な買い物が身近なところでできるという地域住民の利便性と安心感は失われ、特に外出が厳しい高齢者の買い物はさらに厳しくなります。
 そして、唯一のスーパーマーケットが撤退してしまい買い物利便性が低下してしまったエリアの不動産価値は、否応なしに下落してしまうのが通常です。
 ですから、生活のみならず、経済的な面からも、地元唯一のスーパーマーケットを守ることはとても大切なことだと想うのです。
 前記のとおり、どの努力が結実したのかは厳密には定かではないですが、地元住民達による熱いアンケート署名について、イトーヨーカドーの職員の方が「感激した」と言ってくださっていたとのこと。
 こういう活動や努力は、決して無駄ではないのだとおもいます。
 実際問題として、イトーヨーカドーを経営しているセブン&アイ・ホールディングスの経営陣は、外資のいわゆる『物言う株主』達によって、イトーヨーカドーを切り離せなどと責め立てられているようです。
 こういうとき、やはり、必要としている地元の声というのは大きいのだとおもいます。『私達は株主だけのためにやっていくことはできない。社会から、住民から必要とされているのだから』と株主達にきっぱり言うことができること、或いは、言わなくてもそう確信しながら渡り合えることは、とても重要なこととおもいます。

 筆者の場合には、地域から撤退されたら困るスーパーマーケットはイトーヨーカドーですが、もちろん、地元唯一の撤退されたら困るスーパーマーケットが他のスーパーの方達もおられるでしょう。
 そこにとても感謝していて、このスーパーがなくなったら困る!!とおもうときは、自治会で、或いは住人で集ってでも、率直にその想いを伝えることが大切だと想います。その想いを伝え、そのスーパーと語り、そのスーパーを守る方法を考えることは、全然おかしなことではなく、住民が買い物難民にならないためにも、とても大切なことであると想うのです。
(終)

いいなと思ったら応援しよう!