年初め
さっきの親からの電話はよくわからん内容だった。
要するに・・・
「電話帳で調べたらしい自分のところに、すでに亡くなっているふたり(全然知らない相手)がやって来た」
「〇〇公園の前と、〇〇寺の近くで事故死したという」
「ふたりとも〇〇寺で供養してほしいという」
「東京にも〇〇寺はあるが、関西の〇〇寺でないとだめだ」
「亡くなっているので供養のお金は払えないが、千円かかる」
「供養の申し込みは無記名で」
ここまで言われて???
「以前から、実際に来てないのに息子夫婦の声が聞こえるのは、このふたりのせいだったとわかった」
はい?(杉下右京風に)
「詳しいことは訊いてから電話する」
だれに?
年の初めに???な電話である。
本人は大真面目だ。
今年93才。ひとり暮らし。
介護支援2レベル。
ふだんの生活は特に問題なし。
幻影幻聴に関しては、かかりつけ医に相談済。
「ぜったい心療内科に行ったらいかん」
医者の言うことはきちんと守る。
お正月明けにかかりつけ医に相談に行くというから、こちらとしては委ねるしかない。親の言うことに対して、頭から否定するのもどうかと思うので、そうなのそうなの~と聴くのみ。
スピ系に弱い人なら、「お祓い」とか真剣に考えるだろうけど。
供養云々に関しては、「大丈夫。ちゃんとやっておいたから安心して」と返す手もありそう。
言っていることはスピ系っぽいけど、「コンセントから声が聞こえる」レベルと変わらん気がする。
電話を寄こしたときはベッドにいたようだ。
眠ったのか。3時間経過したけど次の電話はない。
起きたら忘れているといいけど。
それにしても・・・以前の幻影幻聴と考え併せてみると。
原因はその見えないふたりではなく、心配の種であるムスコなのではないか。
わたしは決して幻影として親の前には現れない。
要介護5の彼を在宅介護しているにもかかわらず。
それほど心配じゃないのだろう、たぶん。
「もし自分よりムスコが先にいったらどうしよう」
その思いが強すぎるのか。(親の話によると、ムスコは肝硬変である)
向かいに座ってPCとTV画面を交互にながめる彼に話す。
最初は耳を傾けてくれたが・・・
まぁこういう時は「平常心」だ。
わけわからん思いにとりつかれている相手に、巻き込まれない惑わされない。一緒に混乱状態にならない。
年の初めから???なできごとだ。
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