承認願望・・・ないですあまり

まず生れ出てきたときから、「標準」枠からはみ出ていた。
1900グラムの未熟児、おまけにミルク大嫌い。

育てにくい子。
なんでどうしてっ、と恨み言も頭に浮かんだことだろう。
そのせいなのかわからないが、母からあまり可愛がられた記憶がない。

弟が生まれた。「前ほど小さくない」し、ミルクもよく飲む。
育てやすい子。

一概に言えないが、母親は息子のほうを可愛がる。
「お姉ちゃんなんだから」という常套句を使う。

物心ついた頃から、「お母さんはわたしが好きじゃない」と気づく。
「大人はああ言うけど、決して正しいわけじゃない」生意気な子になっていく。

「ああしなさい」「こうしなさい」
子どもをコントロールしようとする母。
「〇〇ちゃんはああなのに」と比べる母。

別に認められようと思わなかった。
自分がどうしたいか。自分の道を探した。
失敗もあったけど。自分が決めたことだ。

人生の選択のひとつ、結婚も自分で決めた。
母はいろいろ条件を付けて、「本当にあのひとでいいの?」
「もっと他にいるでしょ?」

結婚すると子どもはまだかと言ってくる。
不妊治療には通ったが、やめる決心をすると反対。
「どうしてここで諦めるの」

振り返ってみると、母の言うことに素直に従ったことがあっただろうかと思う。母に認めてもらいたい願望はこれまでなかった。

なので人に対しても同様だ。
認めてもらうに越したことはないけど。
「こんなにやってるのに」「なんで認めてくれないの」
悲しいとかつらいとかって感じないようだ。

去年夏から在宅介護をスタート。
介護の合間につぶやく。
「頑張っているよね~」と自分に声掛けする。

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