ショートショート べこべあ
博士「ようやくここまで来たか~。日々の積み重ねが結果に繋がるってわけだ。継続は力なりってよく言ったもんだなぁ。」
助手「博士。継続は力なりって、継続するためにはものすごい力が必要だって意味じゃないですか?」
博士「あれ?そうなのかい?そりゃ恥ずかしいな。それにしても、その意味だとどんな時に使うんだい?」
助手「そうですね~。例えば、
あるゲームをクリアした人が俺は続ける力があったからできた、継続は力なりだ、って言ってましたね。よくそういう風に使われるので、継続は力なりと聞くと自分にはできないなぁと思いますね。」
博士「はぁ~なるほど。そういう風にも受け取れなくはないか。そんなネガティブな使われ方しているとは思ってもなかったよ。」
助手「他にもやばいとか情けは人の為ならずとか、言葉は変化しますからね。博士も論文の書き方、気を付けてくださいよ。」
博士「あー!うお~!!!」
助手「どうしたんですか。いきなり叫んで。」
博士「最近の論文を読んでいてもどうも、意味が分からなかったんだが、一つ、読みやすい論文があってな、最初の注意書きに、この論文はべこべあで書かれていると書いてあったのだ。ようやく意味がわかったぞ!」
その後、博士が世に出した【べこべあ翻訳機】が、ある世代で大ヒット商品となった。
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