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「タイパがいい」「コスパがいい」は本当に「合理的」か
今日はなんだかすっきり目が覚めました。外はあいにくの雨ですが、目覚めがいいと気分もいいですね。
ということで早朝にブログを書いています。
今回は最近よく若い方を中心に使われている「タイパ」「コスパ」について書いてみようと思います。
効率性がより一層追及される昨今
「タイパ」=タイムパフォーマンス
「コスパ」=コストパフォーマンス
の略です。日本語に直せば「時間面・費用面に照らして効果が高い」という意味でしょうか。
私の印象としては、この「タイパ」「コスパ」は「効率性」の視点から語られていることが多いように感じます。
動画は倍速で視聴する
会議は対面よりもオンラインのほうが移動時間を省ける
自炊よりもUber eatsに食事を頼んだほうが準備の時間がいらない
スーパーの安売りセールを狙って食材を買うと安く済む
といった具合です。
私も動画の倍速視聴はよくやりますし、前後に会議が詰まっている・在宅でリラックスして仕事をしたいといったときは時はオンライン会議メインの時もあります。
しかし、効率性の追求に終始してしまってよいものでしょうか?
あえて効率の悪い手段を選択するほうが、かえってより高いパフォーマンスを発揮するケースも多くあるのではと思うのです。
「合理的」の本当の意味を考える
「効率的」と似たような言葉で「合理的」という言葉があります。
「効率的」は、「無駄を省き、最小限の労力で最大限の効能を得る」という意味ですね。
では「合理的」はどういう意味か。
「合理的」とは読んで字のごとく「ものごとの道理に合っている」という意味です。
ここには、無駄を省くとか、労力を最小限にする、といったことは必ずしも言われていません。「道理に沿っている」かどうかが「合理的」かどうか、ということになります。
たとえば動画の件でいうと、倍速で聞けば確かに半分の時間で情報を得られますが、等速で聞くべき状況もあるのではないでしょうか。
例えば映画やドラマ。俳優の方はプロですから、セリフとセリフのあいだの間(ま)を意識して演技したり、ゆったりとした所作で視聴者に魅せることもあるでしょう。倍速で聞いてしまうと、このプロのパフォーマンスを存分に味わえるでしょうか。
会議にしても、対面でしか感じることのできない空気間というものがあります。またオンラインは会議が終わると通信が遮断されてもう話すことはできませんが、対面は終わった後の雑談のほうが実は本音を話せたり、関係性を深めることにもなるわけです。
Uber eatsに頼むと確かに食事を準備する時間を省けますが、あえて時間をかけて、自分で食材を選んで買ってくる、包丁をもって調理する、終わったら食器を洗って後片付けをする、という経験も貴重です。
スーパーの安売りは給料日前などはとてもありがたいものです。しかし農家の方のことを考えると、手塩にかけて育てた野菜や果物をディスカウントせずある程度の価格で購入することのほうが、一次産業全体の経済的観点からすると合理的という考え方もあるわけです。またスーパーの食材は残念ながら添加物や農薬も多く使われており、少し高くでも自然栽培の食材のほうが健康面からは合理的ともいえますよね。
こう考えると、単に時間面・費用面のみにフォーカスするのではなく、あえて時間をかける・費用をかけることの有効性も踏まえた選択をするというのが、本当に道理に合っているということもあるのではないでしょうか。
現代人は忙しいです。ついつい目の前の「タイパ」「コスパ」がいいものに飛びつきやすいものですが、そこを少しだけ立ち止まって、複合的な観点から何かより「合理的か」を考えてみてはいかがでしょうか。
~編集後記~
・ペン字
・CPDオンラインで研修受講「IPOスキルアップ講座(第5回)」ディスクロージャー・IR体制の構築指導」「10-東京会「 IPOスキルアップ講座(第6回)」資本政策の策定指導」
・週末は梅干し付け。4kgほど梅を買ってきてまずは仕込みを行いました。去年から始めましたが、去年は妻に任せきりだったので今回は私も参戦です。
・お気に入りの毛布で横に伸びているうちの猫
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