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「替え歌」文化はなくなった?

【余り聞かなくなった?】
そういえば、最近は「替え歌」を久しく聞いていない。本当にたまに聴くことがあるくらいだが、これは楽曲の著作権に起因する、と聞いたことがある。

【良く知られている「替え歌」】
一方で、私たちが普段よく聞く、カラオケでも定番の曲が実は替え歌だった、というものは結構ある。例えば、フランク・シナトラの歌で有名な「マイ・ウェイ」は、替え歌なんだね。その替え歌で有名になる前の原曲の歌詞は、同棲して長い男女の歌で、その原曲に忠実に日本語訳したものを、長谷川きよしさんが歌っている。この曲名は日本語にすると「いつも通り」。

音楽、歌曲の分野は、特に政治的な風刺などではなくても、こういったことは普通にある。替え歌も「(文化として)創造的な営み」であるからこそ、全く同じメロディであっても「マイ・ウエイ」は独立した新しい曲としての地位を確立したんだな。おそらく、替え歌の方は、原著作者の承諾はないだろうと思われるが、これはこれで文化的に意味のある「替え歌」である、と、ほとんどの人が認めるだろう。

【著作権法の目的は「文化の振興」】
この10年ほどで世界的に知財についてはかなり厳しい世の中になった。しかし著作権法の第一条には「この法律の制定の目的」が書かれているのだが、その目的は「文化の振興」である、と、はっきり書かれている。その目的に沿わない「著作権を定めている法律の濫用」はもともとこの法律の範囲外である、とも言える。いま、私達が普通に気をつけなければいけない、と言われている「著作権」は「文化の振興のため」という目的を達成するための「手段」であって「目的」ではない。つまり、「誰かの権利を守るために法律が作られたのではない」。「著作者の権利を守る」は「目的」ではなく「手段」なんだな。そう法律に書いてあるよ。

【「替え歌」も文化の振興であると思うんだけど?】
であれば、替え歌等は文化の振興に沿うものであれば、むしろ奨励してもいいくらいだ、と、私は思う。できた作品が文化的に意義のあるものであるかどうかは、それこそ市場が決めるのだから、どんどんやったほうがいいのではないか?それこそが「文化の振興」ではないのか?と、私は思うのだが、どうだろうか?。




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