見出し画像

NPOで働く面白さって何?

「社会に良いことを仕事にしたいから、次はNPOで働きたいんです」というご相談を受けることがあります。

大前提として、社会に良いことをしているのは、NPOだけではありません。誰かが必要としてなければビジネスは成り立ちませんし、公務員の方々がいなければ私たちの日常生活もままなりません。

しかも、NPOは小さな組織も多いので株式会社と比べたら給与が低いところも多い。じゃあ、なぜNPOを選ぶのか?NPOで働く面白さってどんなところにあるのでしょうか?

※本記事は、株式会社とNPOの勤務経験を比較した自分の所感と、NPOマネジメント Vol.71(2011年2月発行)の誌上マネジメント相談を読んだ感想を混ぜ合わせて書いています。

「必要だけど、儲からないこと」を形にできる

会社とNPOの違いの一つは、サービスの受け手と、お金を支払う人が異なること。たとえば、八百屋に行って野菜を買ったときにお金を払うのは、野菜を買った人(サービスの受け手)です。

でも、NPOの場合は、お金を支払うことができない人を対象にしていることも多いので、寄付や助成金など、サービスの受け手ではない人がお金を支払うケースがあります。(NPOでも株式会社と同様、サービスを提供してその対価としてお金をもらう事業もあるので全てが下記にあてはまる訳ではありません。)

npo違い

社会にとって必要なことだけど、儲からないことを、あっちやこっちからお金や人手を引っ張ってきて形にしていく。NPOの仕事は、さながら「借り物競争」のようです。

NPOマネジメント Vol.71(2011年2月発行)のNPOへの転職を検討している方への相談の回答で、次のように書かれています。

NPOで働くことが「やりたいことを仕事にできる」ことだと世間一般ではよく捉えられていますが、そうだとは単純に言えません。(略)自分が必要性を見いだして取り組みたいことを、単純な損得勘定にとらわれずに仕事にできる点では「やりたい」ことができると言えますが、その思いに社会的な意味や公共的なニーズを帯びていることがポイントになります。

どんなに「やりたい」ことでも、社会的な意味がないと資金を集められませんし、その「社会的な意味」を対外的にきちんと情報発信していくことも必要になります。

それでも、「これは社会に絶対必要だ」と信じられるものを「儲からないから」で一刀両断せず、実現の可能性を模索できるのは面白さの一つだと思います。

色んな職場で働く方とつながることができる

NPOは借り物競争だ、と上記で書きましたが、借り物競争だからこそ、色んな人とつながることができます。

企業と連携することもあれば、行政と連携することも、他のNPOと連携することもあります。連携度合いは、団体によって濃淡あると思いますが、多様な立場から物事を見ることができて、自分の視野が広がった感じがしています。

◇◇◇

人生のステージによって、必要なお金も使える時間も違います。自分のミッションを実現する場として、どこがふさわしいか、優先順位も踏まえてご検討してみてはいかがでしょうか。

*************
ETIC.では「NPOなどのソーシャルセクターへの転職を考えている」「起業か転職かで悩んでいる」そんな方々のご相談にのっています。お申込みは下記のバナーからどうぞ。

画像2

NPO・ソーシャルベンチャーに特化した求人サイト「DRIVEキャリア」も運営しています。

画像3

サポートしていただいたら、「社会を変える、未来をつくる」仕事をしている皆さまのnoteを探して”サポート送り”しようと思います。