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不動産ライターの、のりべぇ。第23回です。

ぶち抜き企画第2弾、進行中です!

本題の前に、すみません!(勝手に)5日お休みをいただきました…

 すみません。諸般の事情で、5日ほどお休みをいただきました。申し訳ありません。本日よりぶち抜き企画第2弾を再開します。

今日は「立地の2回目」です。

 前回も立地についてのお話でしたが、今回も立地です。前回は主にニュータウン(あるいは大規模な宅地)についてお話させていただきましたが、今回はもう少し広い意味での立地について書かせていただきます。

「駅距離」を選ぶか、「閑静な住宅街」を選ぶか。

 以前、株式会社オープンハウスのTVCMで「駅近の土地だから!」という、ママチャリに跨いだ田中みな実さんのセリフが印象的だったのを覚えています。元々は長瀬智也さんと清野菜名さんが小学生役で出演していたCMシリーズですが、先生役で登場した田中みな実さんのインパクトもなかなかのものでした。
 そんな同社のCMですが、そもそも、このセリフの前に、「時代が変わっても、価値が変わらないものって、な~んだ?」という問いを長瀬さん・清野さんに投げかけています。そして「田中先生」による答えが、前述の駅近の土地、となるわけです。
 前置きが長くなりましたが、駅に近い立地というのは確かに、価値が変わらない≒地価が(ある程度高値で)安定していると考えられます(一部ローカル線などは除きます)。ただし、ご承知のとおり、駅に近いということは、家がある(あるいは立つ)現地のロケーション次第ですが、これらの可能性があることも考慮しなければなりません。例えば、電車の音が聞こえる(うるさい)、あるいは駅間の商業施設から出る騒音が思いのほか大きい、歩行者によるゴミ、そして渋滞などです。一言で言えば、良好な住環境とは言い難いケースがあるということです。駅に近いということは、当然交通利便性は高いですから、それが選ぶメリットになることもあります。
 一方で、とにかく静かな場所に住みたい。それも、人里離れた場所では困る、ということもあるでしょう。人里離れた…は少々大袈裟ですが、都市計画に基づき、良好な住環境を維持するため、都市計画法が制定されています。特に、第一種低層住居専用地域に代表されるように、静かな住環境を守るため、さまざまな決まりが設けられています。今回、詳細は省きますが、不動産広告を見ていただければ、これら「用途地域」と言いますが、この表記が義務付けられていますので、不動産広告をご覧になる際は参考にしてみてください。
 そして結論ですが、これはどちらがいい、というものはありません。例えば、あなたがこれからアパート経営や不動産投資をしたい、という場合であれば、駅近の立地はセールスポイントになりますので、これらを選ぶことが有効な手段だと思います。不動産投資に近い話になりますが、実はマンション選びについては、可能であれば駅に近い方が売却時に有利になりやすいことが多いです。一戸建て以上にマンション購入を選択される方は年齢層だけでなく、家族構成も幅広く、その場合、駅から近い方を好まれやすい傾向にあるからです。もちろん、入居用のマンション、しかも長期に渡って住むことが前提であれば、あまり駅近にこだわらなくてもいいかとは思います。
 
次に、ご夫婦共働きで、かつ鉄道通勤の場合であれば、「駅近」を積極的に選んで正解かと思います。しかし、静かに暮らしたいという方にとっては、たとえ駅徒歩圏(おおむね徒歩20分までは駅からの徒歩圏とされますが、これは多少皆様の主観が入るかと思います)から外れても、緑地が近くにあり、車通りも少なく、静かな住宅街が広がるロケーションは、パラダイスに見えるかもしれません。

家族構成が変われば、理想の立地も変わる。だから…

 全ての方が当てはまるわけではありませんが、多くの方は、結婚し、お子さんの誕生で不動産購入を検討されるかと思います。「賃貸編」でも触れましたが、お子さんの通学負担を軽くするため、学校の近くで住まいを探すこともあるかと思います。しかし、お子さんが卒業してしまえば、近所の公園は「騒音対象」になりかねません。他方、閑静な住宅街の住環境が、ご夫婦の高齢化で買い物に行くことが困難となり、商業施設が近くにあれば…が不満の種、ということもあり得ます。一言で言えば、家族構成が変われば、理想の立地(住環境)も変わるということ。従来であれば、不動産購入は一生に一度の買い物で、ひとたび買ったら、生涯を終えるまで住み続ける、あるいは子や孫の代まで住み続けてほしい、なんて思ったかもしれません。時代は目まぐるしく、そして意外なほどハイスピードで変化しています。明日のことすら予測が難しいと言われるほどの社会で、一生住み続ける住まいを探す方が難しいと、あえて「いざとなったら住み替えよう」と割り切ってしまうのも不動産探しにおける一つの手段かと思います。人生、大きな選択を強いられる機会が何度もあるんですから、ねぇ。

先祖代々の土地を守り続ける!立派なことじゃないですか!

 一方で、先祖代々住み続けている土地があり、そこを守ることは時代に反しているのか?という問いがあるとすれば、答えは「時代に反している云々を気にするべからず!」むしろ、そんな財産をお持ちのあなたが私は心底羨ましいです。結構本気で。前の段落で、いざとなったら住み替えようと割り切って…と書きましたが、この場合は別です。時代に流されないことも大切です。可能な範囲で結構です。ぜひ守り続けていただければと思います。

次回から「一戸建ての選び方、建物編」をお送りします。

 予算、立地は一戸建て・マンションを問わず、大切なことです。それらをクリアしたら、いよいよ建物そのものについてのお話に入ります。
 恥ずかしながら、私のお仕事の関係で今回のように突然のお休みが入ることがありますが、どうぞご期待ください!

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