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ひとりあたり8万円の給付と食糧支援と相談と。NPOとして15〜25歳の若年層と年末まで1ヶ月向き合いまくった話。
3週間で530名から現金給付希望の問い合わせがきた。
久しぶりに毎日現場に出ている。年末年始を目前に、この先の不安な声が届く。スタッフと一緒に毎日毎日応募があった子の面談をし、その子ひとりひとりの状況を聞いている。
12月6日、年末年始にむけて生活が不安な全国の15歳〜25歳の人に、ひとりあたり8万円を最大250名に給付するプロジェクトをスタートした。
応募はくると思っていたが、リリース後の1ツイートだけですごい勢いで拡がった。
年末年始、生活が不安な全国の15〜25歳の人に一人あたり8万円給付します。
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) December 6, 2021
最大250名にユキサキチャットからひとり8万円のお金を届けます。一人暮らしで親に頼れない環境の方やコロナの影響で働けなくて生活に不安を感じている方にぜひ届いて欲しいです。 #ひとまずごはんhttps://t.co/CJjM9yNha1
翌日には100名以上の若者から応募があった。たくさんの方がリツートしてくれたし、多くのNPOさんからの紹介もあって広がった。
想定以上で驚いているが、それだけ困窮している若者が多いのだと実感する。
「誰にも相談できませんでした」この言葉を何度もきいた。
家賃を滞納していたり、借金をしていたり。もっと頼っていいし、そこまで我慢しなくていいんだよと声を大にして言いたい。
こんな声がD×Pには毎日届く。
「家族とは仲が悪く、親からお金をせびられたこともあって、一緒に暮らすということも出来ないです。 今の時点での手持ちでは年末年始の生活は確実に無理で、毎日毎日どうしたらいいのか、どうなるのか不安です」
「今は友達の家を転々とし、お風呂は4日1回銭湯、洗濯は週に1回コインランドリーで生活してます。 親が消費者金融から借りている分の返済と、コロナの影響で退職になった家族がいる事もあり実家に仕送りをしています。自分の携帯代も払えなくなり、携帯番号も無くなり今はポケットWi-Fiを借りて生活しています。」
「毎日生活するのがやっとで、冬服は手持ちの2着を着続けています。」
冬服がないの声もたくさん届いた。
この1週間で、若い子から「冬服が買えない」って何度聞いたことか
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) December 15, 2021
留学生や外国籍の高校生、大学生も生活に困り相談にくる。親に頼れない環境の中、外国にいてお金もなく孤立するのは本当にきつい。僕は英語で対応することもある。
余裕がない状態は先の見えなさにつながる。先が不安になり何かやろうとする気力もなくなる。
現金にプラスして、食糧を送ることも多い。12月のとある日はこれまで一番多い発送数だった。
食糧支援は、1月からこれまでの倍の量が必要になりそうだ。
僕たちは現金を渡しているが、渡して終わりではない。
渡すだけでは孤立は解決しない。そこから関係性が始まる。
前澤さんのkifutown のような個人間のダイレクトの寄付も良いのだが、現金だけの直接寄付は自己責任論を助長しそうで懸念もある。本来支援とは、お金だけではなく人との関わりで話を聞いてもらい受け止め、仕事や生活など一緒に考えるもの。お金だけ渡して「できないならば、あなたが悪い」にしたくない。
お金だけ渡して「はい、頑張って」は支援や福祉を切り捨てたものになると思っている。
NPOの存在価値ってそこにあると思っていて、寄付型でも人件費はかかるし、寄付した金額全てが現金給付や食糧支援などの支援になるわけではない。しかし、そこに人が関わるプロセスがあるから、良い支援ができる。
現金給付や食糧支援でつながって、その子が困っていることや不安に思っていることを聞いていき、信頼関係を築いていく。公的支援の情報を伝えることもあるし、他のNPOさんやその子が住む地域の居場所につなげることもある。そして就職にもつなげていく。そのためには全国の企業さんとつながっていくことも大切だし、資金集めもしないといけない。
喫緊では現金給付8万円を最大250名に給付するため、資金を集める必要がある。現金給付の応募がたくさんあり、これまで関わってこれなかったしんどめな子にリーチできている手応えはある。その子たちが安心して暮らせるように目の前の生活をサポートしていきたい。
嬉しいことに、たくさんの人が寄付をしてくれた。
メディアを使って告知してくれる人もいた。取材もたくさん受けてきた。
#鴨頭嘉人 さんにD×Pの支援のことが紹介されていて驚きました。取り上げていただき、ありがとうございます! #ひとまずごはん
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) December 15, 2021
世界人助けランキングで日本はぶっちぎりの最下位でした💦 - YouTube講演家 #鴨頭嘉人の朝礼 @kamohappy https://t.co/ELqaxKlET8 #Voicy
D×Pに寄付してくれていることも話してくれて、ありがとう!この時期、本当に嬉しい。一緒になって10代を支えることができたら、ありがたい。
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) December 16, 2021
借金あっても明るく生きるコツ。 - しゅうへい @shupeiman https://t.co/qFtS5ztFzY #Voicy
コメント掲載していただきました→「 若年層に情報が届いていないことが問題です。私たちの団体に相談にくる若者の多くが国や行政の支援を知りません。孤立している10代・20代に手を差し伸べるためには、SNSやネットでの発信でこちらからアプローチする必要があります」https://t.co/gvpy3aae6b
— 今井紀明 10代の声を聴いて伝えるNPO代表 (@NoriakiImai) December 27, 2021
ここからは
— 西靖・谷口キヨコのもっと聴きたい!水曜日 (@motto1179) December 29, 2021
ゲスト 認定NPO法人「D×P」理事長の今井紀明さんをお迎えしてお送りしていきます📻#にしきよぴー#西靖 #谷口キヨコ#mbs1179 #radiko pic.twitter.com/JWYxRLcbto
でも、250名に現金給付をするにはまだ資金は足りていない。
2021年ユキサキチャットは12月31日まで窓口を開けている。
実はとても悔しかったことだけど、去年はスタッフ数も足りず、年末に窓口を開けることができなかった。1年間でスタッフ数を増やし、システムも効率化してきた。少しずつ改善してできていることがある。
これも約2300人の月額寄付サポーターさんがいるからできたことだ。
緊急事態宣言が開けて少し落ち着いてきたと世間は感じているかもしれないが、貧困はコロナの長期化で拡がっている。できることをNPOとしてやっていく。
一緒になって支援できると嬉しい。寄付はするだけではなく、一緒になって事業をつくり、課題解決に動くもの。
寄付を集める人は仲間集めの人でもある。同じ船に乗って、目標に向かって動く船頭。一緒にできたら、うれしい。
D×Pへの寄付も嬉しい! http://www.dreampossibility.com/be_our_supporter