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アビトゥア −高校卒業&大学入学資格

長女が今、アビトゥア(高校の卒業資格=大学の入学資格)の真っ最中。

親としては、両方とも日本で基礎教育を受けたので、ドイツのこの登竜門を身内が経験するのは初めて。

筆記試験を3科目、口頭試験を2科目、各自が選択して受験する。

娘は、筆記試験は音楽(実技もプラスされる)、生物、数学を、口頭試験は国語(ドイツ語)と歴史を選択した。

音楽の実技試験は2月にあった。4月の後半に筆記試験、口頭試験は6月と7月、という間隔を開けたスケジュール。

筆記試験は1科目4時間。読む量も書く量も半端じゃないので、受ける方も採点する方も大変。

ただし、アビトゥアの合否と点数は、この筆記・口頭試験だけで決まるのではない。最後の2年間のすべての授業の評価と合わせられる。総合点数に占める最後の口頭・筆記試験の割合は4割くらい。よって、試験のとき、調子が悪かったり、自分の不得意な問題が出たりして、悪くても、普段の授業で評価が良ければ、カバーすることができる、というフェアなシステム。

合格すると大学の入学資格になるが、人気のある、もしくは競争倍率の高い学部(医学部とか心理学部、法学部)では、いい点数を取っていることが条件になる。娘はそれらを目指しているわけではないし、大学に行くか、または職人職業教育をやるか、決めていないので、基本、受かればいい、ということで、そんなに神経質になっていない。

試験が終わり、7月に卒業したあとは、娘は1年間、自然教育の施設で環境実習のインターンシップをやる(国の制度で、環境や社会福祉の実習プログラムがある)。すぐに大学に入ることもできるけど、多くの若者が、アビトゥアが終わったあとは1年とか半年とか、語学留学したり、インターンシップをやったり、世界旅行をしたりする。

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