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教員免許更新制が廃止になって。

1.教員に関する言説についての一考察。

 最近、学校教育に関するニュースがとても多いなぁって考えます。それに対して、いつも思うのが「ピンとずれてるよなぁ」って思うわけです。いかにも挑戦的な書き出しですが、これにはそうなっても当然なんですよね。
 
 学校教育って皆さんが通っていく道ですから、学校に行って、良い教師、悪い教師、良いところ、悪いところいろいろご覧になり、思うところもあったでしょうから言いたい気持ちは分かるんですけど、それって受ける側でしか見てきてないってことなんですよね。

 実際は教える側も両方見てってことなんですけど、これが中に入らないと見えない。しかも、何年かいてないと見えない。一年やそこらじゃ見えてこない。以前、某テレビで学校の裏側言いますって言って、1年高校の講師していた人間が話をしていて、「わかってないのに何偉そうに言ってるの?しかもズレているよ、あなた」って思ったことがあります。

 で、免許更新制が廃止になりました。これに対する記事でを見て、申し訳ありませんが、「う~ん、違うんだよなぁ。」って思ったことがあったので、今回はそのお話でもさせて貰います。

2.教員免許更新制が廃止になって。。。

今国会で教員免許更新制が廃止になりました。

 記事は「更新講習は、期限前の2年間のうちに30時間以上の受講が必要だったため教員の多忙化の一因とされ、人材確保に影響を与えて教員不足につながったと指摘されていた。」と書かれていますが、おそらく、教員に不評だったのは、時間もあったでしょうけど、お金の面が大きかったと思います。個人的にいろいろ話を聞いていて。

 3万円ぐらい自己負担しないといけないんですよね。自分のご飯代を稼ぐためには仕方ないのでやるという人が大部分なのかなって。かくいう僕も1回しました。痛かったなぁ。3万の負担。

 あと、予約をするのが大変面倒。人気の講座はすぐに満杯になるし、必修や選択必修科目の予約が取れなくて取れなくて。やっとこさ取った思い出があります。そのために、仕事の手を止めてパソコンでリロード連発。これが面倒。

 しかも、人気の講座は本当にすぐなくなります。選択の講座は自分の好きなものを受けたいわけですから、人気のあるものは殺到しますし。しかも、自腹を切らされている訳ですし。そんな僕でも選択は第3希望でしたし。

 あと、教員も間違いがあったので、ここで指摘しますが、話を聞いていたら受講している教員から、「これ大学ぼろ儲けやな」と言うていたのを聞きましたが、これが間違いで、更新講習をされている関係者の方複数に聞いたところ、講習を実施しているところも赤字だそうです。受講生一人あたり2万円ほど赤字なんですって。だから、教員免許更新制が廃止になるのを喜んでいるのは実は講習を実施しているところもなんですよね。

3.なぜ教員免許更新制が廃止になったのか。

 とかく不評なわけなんですよ。さっきは多忙の面から書きましたが、結局、教員免許更新制が廃止になった一番の要因は教員不足が極まったからなんです。

 ご存じでない方も多いですが、教員の数が担保されているのは講師登録している方が多いからなんですよ。先日も書きましたが、聖職詐欺をしながら。(笑)
 最近では心の病で休まれる方も多いですし、怪我や病気、何よりも産休や育休でお休み取られる方が多いですから。おめでたになると体育実技軽減で講師がつきますし。

 そのお休みしている教員の方の穴埋めを講師登録している方からお願いするのですが、今いません。講師登録している人が。
 これ以上書くと話が脇に逸れるので今日はこの辺にしますが、これと教員免許更新制度があるわけです。

 だって、大学卒業して更新しないと10年で失効するわけですよ。また一から取り直しって、大学の授業料いくらですか?使うか使わないかわからないものに卒業単位以外に授業取って、お金払って実習して、10年で使えなくなるって、取る人限られてきますよね。

 現役教員から嫌われ、講習実施者から嫌々され、将来のなり手はいなくなる。政策として失格ですよね。教員免許を取るって、ある種のリスクヘッジな訳ですよ。免許持っているから、いざとなれば仕事できるわっていうために取っている方が多いですし。

 多分、この点で書いている人少ないですよ。現役の多忙感だけで書きている記事が多いんですよ。僕見てきた中では。ちょっと違う違うんですよ。多忙感なのは多忙感なのですが、人がいないのですよ。本当にえげつないですよ。教員定数がかけても常勤講師を補充できない。うまくいって非常勤で補充できても、非常勤の方は出来る仕事、出来ない仕事があって、結局、現役の多忙感になるんだけれども、人がいないのが原因です。

4.で、負担軽減できるの?って記事を見て。

 この記事を読んで、いろいろ思いましたので、僭越ながら解説させて貰います。

 まず、東大大学院生の話。「教員は夏休み期間が長いと言われているが、日々の労働時間も長いので、そうした負担や費用負担が解消されるのはいいこと」
 夏休み長いですけど、教える仕事ですよ。インプットいつするのですか?夏休みぐらいしかできませんよ。日数をまとめて取るってできませんから。たいてい、休みの日や夜にやってる人多いですよ。これ、勤務ですよね。
 まあ、夏休み何もしてないのもいてますけど。

 あるNPOの理事長は、「今回の件では教員不足が教員の質の低下を招くという大前提が抜け落ちていたというのが本質だが、そこを変えていこうという声が現実問題になったことはいいこと」って言ってるのですが、これが本質なのに、「日教組の政治力が上がったというより、教育業界全体の政治力が上がり、無視することができなくなってきたことがひとつの要因」って言っているようなのですが、教育業界の政治力なんて上がっちゃいませんよ。人がいないだけです。そうじゃないと、終わりますもん。日本。

 で、ほかの記事からも。

 免許を持ってない人は更新をした方がいいっていう人が 半数いるのですが、その方々にお尋ねしますが、教員減ります。子ども教育できません。賃金下がります。年金下がります。それでいいですか?それぐらいの問題なんですよ。これ。

 負担軽減って難しいなぁって思います。パソコンを強制シャットダウンするってところもあるみたいですけど、一番簡単なのが、残業代をちゃんと払うことだと思いますよ。

5.結局は制度の運用の話。


 あと、教員にはもともと、法律で「研究と修養に努めなければならない」と書かれていて、それに従わなければいけません。

  ちゃんと法的根拠があるんですよ。ただ、これを使って研修はなかなかできませんが。承認研修なんてなかなかできたもんじゃないですよ。悪いことしていたのがいたので。これを悪用するのは教員の問題。

 ようは、運用の問題なんですよね。どうするかだと思うんですよね。この辺はやり方をうまくしないとダメなんですけど。この辺が絶望的に下手くそですからね。どこかの教育委員会は自画自賛している研修パッケージありましたけど、「どこが?」って思ってました。まあ、教育センターで指導主事に言ってましたから。

 今度の研修制度に「校長の助言」って文言が入っているのが不安で仕方ない。


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あーびん
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