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【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第41話


N♠「今回からは、雪だるまがボイトレ対象となる。
この雪だるま君には、五重塔の心柱のような背骨が備わっている。背骨の中心には、腹式呼吸の中心点がある。そして、「背骨の最上端=頭のテッペン」を便宜上、口に設定するよ。少々アレンジされた、この口のスキマが、身体内で唯一の息(虚数)の出入口となるんだ。この事を理解出来ると、ボイトレは一気に進化し始めるぞ。」

B♡「えっ!頭のテッペンが、口なの?有り得ない!そんな事どうやれば良いのか訳が分かんないわ。」

N♠「あっ、ごめんごめん。一気にアレンジしちゃったから、その仕組みを説明し直してみようね。
本来の口は、もちろん唇だよね。この本物の口はボイトレには極めて不都合な場所にある。この口を真上に移動して、狼の遠吠えの様な形態を取れば、ボイトレには都合が良いが、人間にとって不自然な体形となるよね。そこで、一歩譲って、頭のテッペンを口のスキマとして捕らえてやれば、ボイトレがとても楽になるんだ。」

B♡「そうすると、頭のテッペンで息(虚数)の出し入れをする時、母音「アエイオウ」を同時に乗っける事で、アクセントのメリハリ調整が可能となるわね。」

N♠「ここで絶対注意して欲しいのは、頭のテッペンが完全脱力になっている事。そして息(虚数)の強弱も腹式呼吸に依存する事。これはかなり体感し難いので、ボイトレを繰り返すしかないぞ。」

B♡「頭のテッペンに意識を置きながら、腹式呼吸するのって、中々慣れて来ないのよ。気が付くと力んだ声に、なってしまうのよね。何かもうちょっと、アドバイスないのかな~。」

N♠「頭のテッペンを、息(虚数)で攻めたいと思ったら背骨の最下部(尾骶骨辺り)を攻めてみよう。
身体最下部(尾骶骨辺り)に息(虚数)が集約されると、その反動のエネルギーが頭のテッペンの一点から排出され、発声の振動が生まれるんだ。もっと優しい例えをすると、活火山の地中深くにあるマグマが活動すると、活火山のテッペンから噴火する時、山のテッペンは何の反応もせず、なされるままでいる状況にとても似ているぞ。」

B♡「なるほどね。人間のお腹は、地下のマグマだまりだと思えばいいのね。それを息(虚数)だけ、でやれればいいのね。でも、息(虚数)でマグマの様なパワーを出すのって、イメージが湧いて来ないのよね。」

N♠「そうだよね。弱弱しい息(虚数)がパワーを発揮する条件は、息(虚数)を吐く出口を閉じてやる事だ。火山の噴火口を閉じれば、噴火はしないのと同じだ。然し、噴火が無ければ噴火音は出ない。この時、噴火口のスキマを上手く加減できれば、噴火音を調節できるよね。発声はこの状況に似ている。このスキマの調整には、息(虚数)の吸い込みが担当するんだ。
従って息(虚数)の出し入れだけで声の変化をスムーズにやれる様にするのが、ボイトレの役目となる。」


【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
上記内容は、複素数図表を見れば視覚的に理解出来ます。

センターの水平膜(横隔膜)の下側が、腹式呼吸による息(虚数)パワーの製造現場となります。この場所で生まれるパワーは、極めて細い最大円周線を経由して、極めて微小な頭のテッペンの出入口から出ようとする時、発声振動が生まれます。
今回は頭部が追加されたボイトレテーマですから、複素数円のテッペンを柔軟に頭部の形状に変形させてみましょう。脳トレの柔軟思考で変形図をイメージしてみて下さい。虚数君は柔軟君とは、ベストフレンドですから。
又、虚数君の足跡は図表の実線なので、現実のボイトレでは、息(虚数)の細線化を意識しながら取り組んで欲しいと思います。


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