セリーグ新人王争いが熱い!

こんにちは!
今回はセリーグの新人王争いについて扱っていきます。

昨年のセリーグ新人王は村上宗隆選手と近本光司選手がデットヒートを繰り広げましたが、今年も戸郷翔征投手と森下暢仁投手の2人がデットヒートを繰り広げています。
それでは、今回はこの2人の新人王争いについて詳しく扱っていきたいと思います。

9/29時点の2人の成績

まず、2人のここまでの成績をご覧ください。おそらく記者の方が投票する際に参考にするであろう成績だけ掲載します。
【広島東洋カープ 森下暢仁】
13試合 6勝3敗 防御率2.63
投球回 : 85回2/3 (規定投球回到達)
奪三振 : 91
完投 : 1 完封 : 1
チームの順位 : 5位

【読売ジャイアンツ 戸郷翔征】
13試合 8勝4敗 防御率2.70
投球回 : 76回2/3 (規定投球回未到達)
奪三振 : 81
完投 : 0
チームの順位 : 1位

いやぁ、この数字だけを見れば2人とも素晴らしい成績なのでどちらとも甲乙つけがたいですねぇ〜

今選ぶならどちらが選出されるか

あくまでも私の想像ですが、おそらく記者の方はセイバーメトリクスの指標なんてほとんど見てないはずですし、基本的な成績でも勝ち星をかなり重視して選ぶ傾向があります。また、戸郷は間違いなくチームのリーグ優勝に大きく貢献した一員として高く評価されることになります。しかも、その球団は一番注目度の高い巨人です。
となれば、防御率もほとんど変わらないですし勝ち星が2つも違うので、当然戸郷が選ばれるでしょう。シーズンが終了して戸郷が2桁勝利を挙げていれば、ますます戸郷に票が集まるでしょう。

私がどちらを選ぶか

結論から申し上げますと、現時点の成績と数値であれば私は迷わず森下を新人王として選出します。

その根拠は3つあります。
1つ目はやはり規定投球回です。新人王の資格を持っている投手で規定投球回に到達している投手は森下ただ1人です。勝敗や防御率などを評価する以前に、先発投手として規定投球回というのは一番大切な数値なのでまず大前提としてクリアしてほしいと私は考えています。
イニングを稼ぐというのは先発投手として一番大きな役割です。戸郷と比較してみても同じ試合数にも関わらず、イニングは1試合分にあたる9イニングも異なります。ここは森下を高く評価しなければならない点だと考えております。

2つ目はクオリティスタート(QS)の達成数です。1つ目の投球回の評価と若干かぶるところがあるかもしれませんが、QSというのは先発投手がどれだけイニングを稼いで試合を作ったのかを評価するには手っ取り早い数値です。
2人のQS達成数は森下が9、戸郷が7ですから大差はないですが、森下の方が上回っていますし先ほどの投球回との関連を見ても森下がしっかりとイニングを稼いで試合を作っていることが分かります。

3つ目はWARやFIPといった記者の方が投票の際にほとんど評価に加味しないであろう指標はほぼ森下の方が高いということです。
WARに関しては9月26日時点で森下が2.6、戸郷は1.3とかなり差があることがわかります。特に森下の2.6は阪神のエース西勇輝より高い数値になっています。また、FIPも森下が2.89、戸郷が4.01と森下が圧倒的に良い数値になっています。

この指標を見るだけで、いかに勝ち星が運的な要素に左右されているかが分かります。森下は全く運に恵まれずに勝ち星が伸び悩み、戸郷はかなり運的な要素に助けられて勝ち星を重ねているということになります。


この3つの根拠から、戸郷の方が勝ち星は多くても、結局は実際のパフォーマンスは森下の方がはるかに高いことが分かります。
私は巨人ファンなので、戸郷が受賞してほしいなと思っていますが、これの成績や指標等を見ても「戸郷が新人王!」とはさすがに言えません(笑)

デットヒートは最後まで続く!

現在森下は土曜日、戸郷は日曜日と2人とも週末に登板しています。このまま中6日でローテーションを最後まで守り抜いた場合、2人とも5試合は登板機会があります。
先日取り上げたように、ここ最近の戸郷はやや疲れが見えてはいますが、原監督が戸郷の新人王を意識した発言をしていたことから、よほどのことがない限りは戸郷をファームに落とすことは考えられません。
そう考えれば、シーズンの最後までデットヒートになると思います。森下も残り試合次第では記者の方の気持ちを傾けるような数字に変えることは十分可能だと思います!

MLBではダルビッシュのサイヤング賞争いが最後の最後まで分からない白熱した展開になりましたが、セリーグの新人王争いも最後の登板が終わるまでどうなるか分かりません。

今後もセリーグの新人王争いを注目していきましょう!

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