滑狼

ヨシモト∞ホール公式チャンネル
『疑心暗鬼大喜利バトル～滑狼～ヤングゲート 2020年1月18日』
1:01:18
（※再生にはWi-Fiを利用する等、インターネット接続環境がおすすめ）

（追記）
動画の公開期限が過ぎたためリンクを外します。
興味のある方は「滑狼」で検索をどうぞ！

『滑狼（すべろう）』とは、『汝は人狼なりや?』という会話形式のパーティゲームに大喜利を組み合わせたゲームである。
この動画を見る際には細かなルールの把握や前提知識があるに越したことはないが、何も考えずともゲームは進行するので安心して見ていられる。
ただ一点だけ。
市民扮する芸人チームに紛れ込む"滑狼"と間違われたくなければ、自らの立ち居振る舞いに説得力を持たせたいのならば、瞬間の大喜利でお客さんを含めた一同の笑いと賛同を得なければならない。
それこそが『人狼』ではなく『滑狼』で勝利する唯一の道である。

面白い大喜利を答え続られるとしたら、滑狼チームの圧勝に終わってしまうのだろう。
否、滑狼となってしまった者は抗えない。
面白くない答えを提示する義務が与えられるのだ。
無駄に長文だったり何の捻りも掘り起こしようもなかったり、いろいろな要素が偶然と重なった上で、事前に用意された面白味のない大喜利を発表しなければならない。
滑る義務が課せられる、それゆえに滑狼なのである。
滑狼に自由が与えられるのは夜の間だけ、邪魔と思われる芸人の誰を食い殺すかを決定するその間だけだ。

瞬間で面白い大喜利を連発すれば生き延びることは可能かもしれない。
否、そこには大御所芸人という存在が立ちはだかる。
大御所芸人は滑狼陣営や芸人たちの誰よりも考える時間を投じて、ゆっくりと面白い大喜利を答えるだけで良い。
大御所芸人には事前に大喜利のお題が知らされるのだ。
更には滑狼が動き出す夜であっても大御所芸人は絶対に捕食されないし、捕食に来た滑狼ですら刺し殺すことができる。
それこそが大御所芸人たる所以。
そう、大御所芸人とはいつでもどこでもどんな場であっても、誰よりも面白くなければならないのだろう。

この滑狼という言葉を知ったのは去年の、いや一昨年の12月になる。
しきりに追っていた芸人さんのtwitterより「滑狼」なる謎の単語が出てきてずっと気になっていたのだけれど、今回こうしてYouTubeの期間限定公開分を見ることができた。
なんて面白いんだろう、と思うと同時にその面白さは出演する芸人さん一人一人の適性によるものだと肌レベルで実感する。

見覚えのある芸人さんたちと上手にアレンジされたパーティゲームの組み合わせは、ある種の発明であって、安心して笑い声を上げた。
良いなあ、素晴らしいなあと思えた午前の時間だった。