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うえやまみほこ

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フィンランド語翻訳者 上山美保子が執筆した記事です。
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#新語

新語・流行語 フロム  フィンランド2022&2021

 2019年秋に「新語・流行語 フロム フィンランド2019」をお届けしました。が、昨年(2020年)は、このテーマを取り上げませんでしたので、2022年に入って間もない今回は、2020年と2021年の2年間に現れたフィンランド語の、新語・流行語・注目語の中から面白いな……と感じたものを幾つかお届けすることにします。情報源は、前回同様『フィンランド国語センター(Kotimaisten kielten keskus)』です。  フィンランド語翻訳のうえやまみほこがお届けします。

新語・流行語 フロム フィンランド2019

 早いもので2020年も余すところ、残り3か月と少しになりました。その今年、流行語大賞に確実にノミネートされるのは、新型コロナウィルス禍の中で生まれた「三密」「ソーシャルディスタンス」「withコロナ」あたりでしょうか。  辞書に、新語や流行語が採択されるのは<一般語として広く定着した>と認識されてからなので、その言葉が生まれてからある程度の年月を要することは、『舟を編む』(三浦しをん・著)光文社文庫で広く知られるようになりました。そしてこの小説(や映画)は、国語辞書の編纂