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永き音楽の旅、7話目

自身の音楽遍歴を辿る話の第7話目、無事に大学への進学も決まり、社会に出るまでのモラトリアム期間に突入。
浪人時代はほぼ遊ばずに過ごしたので、この時期は音楽に限らず、酒、タバコ、ギャンブルなど色んなことを覚えました。
時代はバブル真っ只中、映画の波の数だけ抱きしめてとか、トレンディドラマも全盛期で、いま思えば綺羅びやかな勢いのある時代でしたね。
これから何話かに分けて、大学時代を綴っていきます。


そんな時勢の中、大学に入学すると、サークルに入って遊ぶっ!楽しむっ!ために、ご多分にもれず、テニスサークルなどの新入生歓迎会に参加する毎日。ただ大学に入ったら、バンドやるぞという気持ちもあったので、並行して新入生歓迎ライブの見学もし、どこに入ろうかなとか思案していました。

いままで聴いていたのはハードロック中心だったし、やっぱりバンドでやるならギターをやりたいなと思ってたので、ロック系の軽音サークルに入ろうといくつか見て回ったのですが、当然ですが出てくるバンドごとにジャンルがバラバラで統一性がなく、あまりピンとこないまま、どうしようかと考えていました。

そして、ある日、高校の同級生がビートルズのサークルを見に行こうと誘ってきました。ビートルズは浪人時代に興味を持ったし、まぁ良いかと軽い気持ちでライブを見に行き、教室の席の後ろの方でボーっと演奏姿を眺めていました。先輩たちが演奏する曲はほとんどが初期のもので、中期以降が好きだった自分にとっては余り刺さらず、技術的にも面白くないなと感じつつも、知らない曲が多かったので、最後まで残って聴いていました。

教室の風景

すべての演奏が終了し、その後は歓迎の飲み会へ行くぞという流れになったので、タダだしと参加。ビートルズの知識は正直無かったので、飲み会では分からない単語が飛び交ってましたが、同じテーブルに座った、住んでいる場所が比較的近かった新入生数人と意気投合しちゃって、バンドやろうという話になってしまい、酒の場ということもあり、引くに引けず勢いのまま何故だか入部することに…。
何故そこまで話が発展しちゃったのかは、未だに不明。
勢いとか、流れって、そんなもんなのでしょうね。縁ですか?

さて、入るはいいけど少し気になったのは、そのサークル名。
高校の初バンドの名前が膿(うみ)だったというトラウマというか嫌な思い出があったので、これに少々引っ掛かった。
実際のサークル名は避けておきますが、ビートルズ探偵団と名前に入っており、正直怪しいなぁと感じていました。

とは言え、バブル青春の中、大学生活を遊んで謳歌したいと考えていたので、サークルを兼任し、主にテニスサークルへ行けばいいやと思い、そのまま探偵団へ入部希望を提出。
音楽をやりたい!という感じではなく、まぁ軟弱な感じで学生生活はスタートしたのであります。


入学して暫くしたGW、それぞれのサークルで新歓合宿が組み込まれ、時期はズレていたので2つとも行こうと思えば行けたけど、お金はなかったので、当然のようにビートルズ探偵団ではなく、テニスサークルの方へ参加。
今にして思えば、乗り気ではなかったんでしょうね。

探偵団の合宿期間、家に居た私。
夜、電話がなる。
声の主はビートルズ探偵団の新入生。どうやらバンドを組み分けたらしい。

相手「楽器、何が良い?」
私「やってるから、ギターかな」
相手「ドラム、いないんだよね。ドラムやってくれない?」
私「ドラムかぁ、やったことないよ」

そんなやり取りが少し続く。

そして、気付く。はて?
オレ、ドラム好きだったじゃん。ジョン・ボーナムになりたかったじゃん。
昔の記憶が蘇り、少し心が踊る。

私「ドラム、良いよ。やるよ」
相手「よし、じゃ決まり」

そこで電話は終わった。


ギターでバンドをやっていく筈が、何故かここでドラムへの憧れが勝り、ドラムをやることになってしまった。相変わらず練習環境なんてないのに。

それでもオレのジョン・ボーナム人生が始まった。
ビートルズをジョン・ボーナムのドラムで叩いてやる。
そんな野望が心に芽生えた。

長くなりましたので、今回はここまで。

有難うございました。
最後に良かったら、聞いてみてください。


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