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【50代の大学生日記 第9話】髪型園芸会

 今日は散髪に行きました。
「会社辞めたら絶対金髪にしたんねん!!」と言っていた私ですが、勇気がなく今のところ会社員当時と同じ短髪黒髪のままです。かれこれ28年ぐらい同じ散髪屋で同じ髪型。結婚する前後は、今の妻が「短髪にするとカタギには見えないからやめてくれ」というので一時的に長髪にしていましたが、夏になると暑くて短髪に戻す私は愛想をつかされ、やがてずっと短髪に。会社では私のトレードマークになってましたね。ずいぶん白髪が増えましたが短髪にして栄養がいきわたっているのか、薄毛の兆候はありません。両親ともハゲ家系なのに、あのハゲオヤジ(故人)は私の本当の父なんだろうか・・・(笑)

 私が刈っている散髪屋はいわゆる「大衆理容」のチェーン店で、毎回刈る人が変わるし理容師さんの入れ替わりもあります。この髪型を作るときの刈り方も人それぞれでおもしろいのですが、やはり得手不得手はあるもので、昭和生まれ昭和育ちの私は、「触ったら切れるような直線感(笑)」が好きなのですが、短髪のトガり具合がイマイチだったり、前髪が長めでチャラかったりということもあります。特に頭の上のほうを盆栽のように綺麗に刈り揃えるのは技術がいるらしく、プロ意識の高い理容師さんはシャンプー後やドライヤー後にもあちこちから見まわして何度も修正するなどこだわりがあるようです。ヘアデザインとかアートの世界よりも園芸の世界ですね。
 余談ですが、中国では私と同世代のおっさんはだいたい私と同じ髪型なのだと聞いてましたが、出張で現地へ行ってみると、確かに若者はアシメだったり金髪だったりとおしゃれなのに、おっさんはほぼ短髪黒髪で・・・ 
特に、先方の社長さんが私の兄弟のようで親近感がわきました。私が日本人に見えないのか、ホテルや空港でもだいたい中国語で話しかけられましたね(笑)

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 閑話休題、むかし私の上司に、元ラグビー選手で触ったら切れるような角刈りのいかついおっさんがいたのですが、仕事にはとても厳しく、口を開けば叱られることばかりで、陰では「将軍様」と呼ばれてました。将軍様が事務所にいるだけでピリピリした雰囲気になるのですが、ある日誰かがお叱りを受けてかなりピリピリしているときにいきなり、「おい、おまえその頭いくらしたんや?」と私が声をかけられ・・・ 「大衆理容だからシャンプー込で1,600円ぐらいですよ」「そ~か、オレは4,500円ぐらい取られるで。おまえのはええ感じに刈ってあるやんけ。安いとこ紹介してくれや(笑)」などと髪型談義で盛り上がり・・・
周りの人たちは、この「緊張と緩和」に笑いをこらえるにに必死だったそうです。以来、将軍様と和気あいあいと話をする私は「将軍様の兵隊の中で行進のときに足が一番高く上がる男」と呼ばれるようになりました(笑)
 まあ、コロナが落ち着いて、金髪が似合う職業にでも就いたら金髪にしてみようかな(笑) 
では、次回をお楽しみに。皆さんのコメントもお待ちしてます。

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