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『おひとりさまホテル』(1) まろ、マキヒロチ

「スモークサーモンとカニコロッケトマトソース添え」
→想像できる。
「群馬県川場村の山の中でつんできた黒文字の木を煮出した液体にニセアカシアの香りを移した蜂蜜でボリューム感を出したドリンク」
→さっぱり分からない。

高級ホテルの、まったく知らない世界。

設計会社で働く塩川史香は、ホテルにおひとりさまで泊まるのが大好き。
史香の同僚や友人も同様に、それぞれホテルには思い入れがあって…。
史香さんたちは実在するホテルに泊まっているんだけど、愛を持って紹介されているので、読んでいて心地いい。
こんなところに泊まってみたい。いや、1日で帰るのしんどいから住んでみたい。

日常的にわりといいホテルに泊まれるって、どれだけ高給取り。
『いつかティファニーで朝食を』のときも思ったけど、東京の会社員すごいな。

でも、5年前に別れた元カレがちょっと輝いた感じで出てきたら、ちょっとときめいてる史香さんに「ああ…」となる。
史香さん、元カレを輝かせているのは奥様だからね。
ねちっこい恋愛模様は勘弁して。「ホテルで癒やされる〜」を貫いてほしい。

今回史香たちが泊まったホテルの情報は巻末に載っているので、部屋の値段をチェックするのも楽しいよ!


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