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【リメンバー・アルバイターへの感謝】

少し前にライター和田 靜香さんの「おでんの汁にウツを沈めて 44歳恐る恐るコンビニ店員デビュー」のエッセイを読んで、アルバイターの方への感謝を忘れてはいけないなという気持ちになっている。ほとんどが笑える話なのだが、コンビニ店員さんがいかに多岐にわたる業務をされているかも思い知らされた。外国人の方も多くいて覚える大変さたるやいかばかりかと思う。思えばお金がなかった学生時代、バイト漬け生活はキツかった。接客業より肉体労働系(運送会社の夜勤、居酒屋のキッチン)が多かったので感謝されることは少なかったが、声をかけられると嬉しかったものだ。振り返ると、地が恥ずかしがり屋のため愛想もそこそこで、もごもごしゃべるため伝達能力の低い客だった。これからは「旨辛チキンひとつください☆」と明瞭に発話し、進んで「レジ袋レシート結構です〜」と朗らかに伝え、ゆくゆくは小粋な世間話でもできる客になりたいと思った。(邪魔か)

ただ、最近最寄り駅に出没するパチンコ屋の看板持ちの方にはビビっている。ピエロのお面をつけて、闇夜にじっと動かず佇んでいる。ビジュアル的にはジョーカーだ。駅改札から出て遭遇すると反射的にビクッとなる。いかんいかん、この方もアルバイターなのだ。しかもマスクをつけた上にお面を被らされていて、なんと息苦しそうなことか。動かないので極寒だとも思う。パチンコ屋にはいかないし、視線がわからないピエロさんへの愛想の振りまき方もわからないが、心の中で「おつかれさまです」と会釈して通り過ぎてゆきたいと思う。

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