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ヒマだったので、怪しい勧誘にガチで応えてみた

本日朝に、滅多に開かないfacebookを開いたら、こんな新着メッセージが届いておりました。

失礼します。
川〇〇子と申します。どうぞ宜しくお願い致します。
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今回紹介する投資は暴落に強く、大きく下がる。または大きく上がるほど、増える可能性が高くなりますので、大暴落が来たらラッキーと思えますよ!
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見るからに怪しさ満点ですね(笑)。知識の整理もしたかったので、下記文章を返信しました。つい5分前の出来事なので、まだ返信が来ておりませんが、おそらく無視されるんでしょうな(笑)。皆様にもお手すきの折に読んでいただき、感想などきかせて下されば幸甚です。

お疲れ様です。貴重な情報ありがとうございます。

「今回紹介する投資は暴落に強く、大きく下がる。または大きく上がるほど、増える可能性が高くなりますので、大暴落が来たらラッキーと思えますよ!」

すっごい金融商品ですね?私、わかっちゃいました(笑)。3倍ベア型のナスダックの投資信託ですね?!

暴落に強い→暴落すると儲けられる
すぐに株の信用取引(売り)かベア型の投資信託だと思いました。「最短の時間で最短の収益」等、文章から察するに短期投資を前提とした、3倍ベア型のナスダックの投資信託なのかなって。

大きく上がるほど、増える可能性が高くなる
通常、株の信用取引(売り)やベア型の投資信託だと株価がアップすると損してしまいます。投資格言「山深ければ谷深し」(株価の上げ幅が大きいときほど、下げ幅もきつい)から、大きく上げたとしても下がるのは時間の問題だから焦る必要はないということなのでしょう。投資格言は理論に基づかない経験則なので、ちょっと気になる点は残りますが、ヨシとしましょう。

(時期が少し遅い気がしますが)目の付け所は素晴らしいと思います!

金融商品を購入するに当たり、大抵の方の選択肢の中にあるのは米国株、日本株の各個別株か米国株、日本株、新興国株、全世界株の各インデックスファンドだと思います。既にご存知かと思いますが、現在、米国株がど~んと下げております。理由としては2022年はテーパリング、利上げ、QTの「三種の神器発動」だからです。それに加えて米大統領のサイクル的に中間選挙がある今年は大きく米国株は下げやすいんです。

米国株が下がれば、日本株も下がります(理由は米国企業と関わりが大きい日本企業が多い等)。中国などの新興国株も米国が利上げすれば、資金が米国に流れないように新興国全体も利上げせざるを得なくなる→高PER株程売られてしまう→下がる…ってことになってしまうでしょう。全世界株のインデックスファンドだって、米国株が半分以上占めていますし、新興国株がこうだから下がっちゃうんです。

ダウ、ナスダック、S&P500の米国3大株価指数の中で、大きく可能性が高いのは高PERのハイテク株を多く含むナスダックです。2022年はボラティリティーが大きくなり、結果ゴミのように下がるでしょう。確かに3倍ベア型のナスダックの投資信託にすれば、レバレッジが大きいので、リスクは大きいですが、少なくても今年は始めるのが早ければ大きな収益が得られるんじゃないかなって…考えることが出来ました!ありがとうございます!!

念のため、他の金融商品も確認
×金…1970年代、金本位制の崩壊により、大儲けできました。現在は世界的インフレであり、インフレに強いとされる金は上がると思います。よって、大暴落で儲けられる代物ではないです。
×ビットコイン等の仮想通貨…資産運用をしている米国民の25%が持つ資産となりました。よって、米国株と同じ値動きをするでしょう。つまり2022年は下落相場だと思います。確かに個別コインで2倍信用取引(売り)ができるようですが、ナスダックの3倍ベアと比べると見劣りします。それに「このコインは大暴落する!」ってピンポイントで予測が出来づらいです。
×日本株の個別株、投資信託(ETF含む)…利上げの恩恵を受けやすい銀行株(三井住友フィナンシャルグループ等)、インフレに強い原油株(INPEX等)等を除いてですが、全体的に下がる可能性があります。なぜなら株式を持たない岸田首相がとにかく株主が嫌気を示す政策(金融所得課税アップ、配当控除の廃止、自社株買い規制等)を行なうことに積極的だからです。大きくレバレッジかけて売れば大儲けできますが、「この株は大暴落する!」を予測している雑誌は見たこと無いですし、私もこのセクターはバカ下がりするって言い切れるレベルではないので、該当なしにしました。それに日本株自体は業績が良くてPERが低い大安売り状態なんです。株主優待、配当目的ならば素敵に映ります。4月から東証が再編されます。個別株にしても投資信託にしても3倍ベアでかけていたら、長期的に上がって大損ってこともあり得ると思います。
×FX…ただの博打だと思っております。本当に勉強しないと思うようにいかないので、普通はおススメしないでしょう。
×米国株の個別株…「この株は大暴落する!」と予測できるのは高PERのハイテク株です。但し、大暴落中のナスダックを見た限りでは既に悪条件を織り込んでいるように見えます。ナスダックに採用されている高PERのハイテク株は2040年まで長期目線で見れば下がると言われていますが、今回の文章では短期投資が前提のようですし、今から売りを出しても大きな収益にならないと思います。
「(時期が少し遅い気がしますが)目の付け所は素晴らしいと思います!」
と先に申しましたが、「(時期がちょっと遅い気がしますが)」の根拠はここです。
×不動産投資信託…大暴落して儲かる仕組みが思い浮かびません。

長くなりましたが、以上となります。私はファイナンシャルプランナーとして活動しており、様々な金融商品を勉強し、知見を様々な方にシェアしております。川〇様がおススメする金融商品が私が想像したものと全く違うものであれば、教えてくだされば幸いです。もしも買うに値するものであれば検討させていただきます。

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