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一泊二日東京弾丸旅行(R6.5.25〜26)


徒然なるままに書いていたら、一泊二日の旅行なのに全部で6800文字を超える量になっていました(何故…)
ただの個人的日記。
【最後まで無料で読めます】


我れに五月を。


今年の五月(特に上旬)は、わたしにとって魔の季節だった。
というのも、本来ならば余裕綽々で参加出来たはずの、我が最推し・菊地さん率いる楽団ぺぺ・トルメント・アスカラールの二十周年記念コンサートの出だしを、図らずもスルーしてしまうという失態を犯し、かなり落ち込んでいたからだ。


ゴールデンウイーク期間に東京・大阪に跨って開催された二公演、チケットを取り航空券と宿を取り、絶対に参加してやるぞ…!何てったって、黄金週間期間。仕事を休む必要も無し…!とかなり意気込んでいたのだ。その二ヶ月前までは。



それが、職場の対人関係ストレスと身体に現れたストレス(謎の湿疹)とに見舞われ、どんどん気分が急降下で落ちて行き、ライヴチケットも航空券も宿もぐじぐじ二の足を踏みまくって中々購入に踏み切れないままいたずらに時間だけが過ぎ、時の過ぎゆくままに身を任せていたばっかりに、気付けばあんなに行きたかったぺぺのコンサートチケットは東京大阪両日共に完売してしまったのだった。(ジーザス!!)



こんなことは、今まで菊地さんを追いかけてきて初めてのことだった。
どんなに精神的にキツくても、必ずや行くと決めた彼のライヴは是が非でも!を貫いて来たし、実際、行けば彼の創り出す最高な音楽を浴びまくることで、その時だけはどんな悩みや苦しみも吹っ飛んだからだ。



これはかなりヤバい状態かも知れない。



わたしは一人、部屋で頭を抱え、項垂れた。
もう二度と菊地さんのライヴを観に行けない心身になったとしたら…どうしよう……。
心の中で長年大きく燃え盛り揺れていた蝋燭の勢いが弱まるのが見えたような気がした。






五月中旬。


友人や、定期的に参加している心理系自助会の集まりにて関わる人たちの助けもあり、何とかかんとかギリギリのところで鬱鬱とした心身を持ち直す。(と言いつつ、この頃はまだまだかなりキツかったのだが…それでも上旬の精神の鬱屈と異常な体の怠さに比べるとだいぶマシになった)


ここに来て、ようやく少しずつ外に目が向けられるようになって来た。
丁度菊地さんが五月末にちょいとレアな編成のJAZZ LIVEを演るとの情報を得たため、国内(関東)旅行のリハビリも兼ね、弾丸一泊二日旅行を企てたのだ。


我がことながら、五月上旬と末とでとても同じ人間とは思えぬ手際の良さですぐさまライヴチケットを押さえ、その後、値段の安さと空港まで行く駅から近いという理由でホステルと航空券を予約。カプセルホテルに泊まるのは何年振りだろうか。宿代高騰と直近予約ということもあって決めた訳だが、果たしてこの宿で大丈夫なんだろうか…?という言いようのない不安と、久々の旅へのわくわくが交互に襲って来たのであった。
何しろ、約二年ぶりの東京遠征である。
しかも病み上がり…。
それは不安になるのも当然だ。

まぁ、大丈夫!何とかなるだろう。冇問題!


と、最終的に楽観的な…というかかなりテキトー極まりない自分が勝利し、深く考えないことにして(それがいい…)ホステルやライヴ会場までの行き方をぽちぽち調べる。

ついでに、X(Twitter)でたまたま知った香港のフォトグラファー、何藩(ファン・ホー)展にも足を運ぼうと目論む。
しかも、ホステルからだとギャラリーまで電車一本で行けると知り、おお!めっちゃラッキー!と個人的に気分がモリモリ上がる。


取り敢えず、旅行当時までに心身共に体調を整えつつ、少しずつ準備に掛かるのであった。


いざ、東京!



うだうだしていたら、もう旅行日前日である。
なのに、まだ何も準備していない。いや、唯一準備してある(というか、気付いたらSALE品で旅行に良さそうな服を購入していた…)のは、当日と帰りの日に着ていく服だけ。



またお決まりの徹夜でパッキングコース一直線、である。ええ、わかってても、ついついやっちゃうんですよ……。次こそは前日までにあらかた詰めて準備しておくぞ…!とその都度決意するのだけど、固い決意は毎度毎度すぐに破られるばかりなのであった……。(自業自得)



さて、途中仮眠を挟みつつも何とかほぼ徹夜でパッキングを終え、急いでシャワーを浴び、準備完了。仕事も休みを貰ったのでこれで心置きなくいざ東京!出来るぞ…!と我が心の中のわくわくさんが胸を躍らせる。




約二年半ぶりの東京、待ってろよ〜!!





午後便の飛行機は定刻で羽田空港に無事到着。



その足ですぐ京急に乗り、羽田空港ターミナル駅からすぐの大鳥居駅で下車する。今回の宿にチェックインするためだ。 

羽田空港からすぐの大鳥居駅で下車。
今夜のわたしの根城。


今宵のお宿、一階にせんべろ鉄板焼き屋が併設されており中々いい感じ。


カウンターで受付を済ますと旅の拠点となる部屋へ向かう。
今回予約したホステルは、女性専用ルームがあるので安心だ。

わたしの泊まる部屋(といっても専有面積はほぼベッド&その脇にテーブルやコンセントがあるだけの簡単なカプセルホテルタイプだが)は上下二段に分かれている宿泊スペースのすぐ隣だったのだが、大きめ且つ独立した創りだったため、音にはちょっと気を遣う反面、荷物の出し入れなどはかなり楽なのでこちらとしてもかなり助かった。



チェックイン後は部屋で携帯とバッテリーの充電をし、共有スペースにて、宿近くのコンビニで購入したおにぎりを食べた。朝から碌に食べずに遥々飛行機に乗って大都会東京まで来たので流石にかなりお腹が空いていたのだ。



腹を満たし、充電も丁度良さそうな感じになった上、肝心の開演まであと二時間を切っていたので、そろそろ今回の旅の一番の目的地へと向かうことに。

品川駅で乗り換え、今回の目的地・渋谷へ向かう。


お久しぶりね、

ハチ公も、ひさぶり〜!



ということで、滅茶苦茶久々の、渋谷!!!
久しぶりのハチ公に迎えられ(?)つつ、最推しのライヴ会場目指して歩きます。 

それにしても、二、三年前に比べて更に外国の方たちがドッと増えている印象を受けた。わらわらとした人波をかき分け、超絶方向音痴のわたしの味方、Googleマップの道案内よ、頑張れ!!(マップ頼み)

無事到着。

渋谷の街をしばし彷徨い歩き、丁度いい頃合い(開場後すぐくらい)にセルリアンタワーに到着。Googleマップよ、今夜も有難う…!これからもよろしく頼む!と改めてそのアシストっぷりを一人噛み締める。(無事辿り着けて良かった…!)

今回一番のお目当てに来ましたよ!
今回はレアな編成。
ドキがムネムネする〜!(ザ・昭和)


レアな演奏をナナメから満喫…!



ナナメから〜というのは、別に蓮っ葉になってライヴ鑑賞してたという訳ではなく。本当に今回のライヴはナナメになって観てたんです!笑



席がピアノを弾く菊地さんのほぼ真後ろだったので、最初はあちゃー、これは…席ハズレ引いたかな?と思っていたのですが、意外と斜め後ろからでも楽しめて(何より、ピアノを弾きまくる菊地さんの後ろ姿なんてそうそう観れないし。

いつ以来かな?と考えたら…DCPRG以来?)菊地さんのアグレッシヴなピアノ演奏とSAX(今回は珍しく本業のSAX吹いてる時間の方が滅茶苦茶短かった…!)

そして、他のメンバーの皆さんとのヒリヒリするような素敵なセッションに圧倒され、また、菊地さんの歌に酔いしれ、美味しいオリジナルのalcoholを飲み、お陰様で二年ぶりの最推しライヴは滅茶苦茶最高の時間となったのでした…!

(ちなみに、今回はピアノの林正樹さんがお休みということで、ピアニスト菊地さんが爆誕したレア回。この空気と演奏を堪能出来て良かったー!!)


ピアノ弾く菊地さんの後ろ姿を見てたら、終盤ちょこちょここっち側を振り返ってくだすって、やったー!と心の中でガッツポーズ決めたわし…!笑
この時、こういうちょっとしたことでも喜びを感じられる感性がまだわたしに残されていたのか…!と謎の方向で一人感激してしまった…。いや、だいぶ久しぶりのライヴ遠征だからさ…。感覚訛ってるかなー?と思いきや、意外と生きていた。自分の中の生演奏体感値含め、色んな回路の生存確認がなされた夜。



いやー、あっという間の約二時間…!
もっと色んな曲を聴きたかったー!と後ろ髪引かれつつ支払いを終え、会場を後にした。
素敵なJAZZの演奏を浴びて五月病で弱った精神と身体がぐんぐん快復して行くのが自分でも如実にわかる。 



やはり音楽って、いいものですね……!
(野良川白治←)


今回菊地さんは左側のピアノを弾きまくっていました。
オリジナルのアーティストカクテル🍸
勿論わたしも注文しました!
ひんやりして美味しかった〜!


※最推しです(強調)
ホクホク顔で帰路につく。
ライヴ鑑賞後、美味しい食事で小腹を満たす。


そして、電車乗り継ぎ再び宿へ。
少し小腹が空いたのでどうしようかと思っていたら、有難いことに一階が鉄板焼き屋!

迷わず席につき、ちょっとした食べ物を注文した。こんな時間(夜十時過ぎ)にお店がやっていて助かった。聞けばラストオーダーは十時半とのこと。ギリギリセーフ。危なかった…!  


メニューが…というかお店のコンセプトからしてわたしの出て来た土地の名物が並んでいて、関東に居るのに何だか不思議な感じ。
お会計時に店員さんに訊いてみると、実は本社は我が県にあるそうで「帰った後も是非お店探して食べに行って下さい!」とオススメされた。県外から友人が遊びに来た時にでも行ってみようか。



部屋に戻り、風呂に入って明日に備えるべく早めに寝ようと試みるも、ついつい寝転がりながらX(Twitter)を流し読みしてしまう悲しきツイ廃……。
と、夜中に少し大きめの揺れを感じ、遠征先のためちと動揺する。X相互の方によると、震度3(※だったはず。多分)とのこと。明日は午後の便で帰る予定なのだが、これ以上大きな地震が来ないことを祈りつつ、気が付くと眠りについていた。


東京遠征二日目。何潘(ファン・ホー)展。そして、楽しき(東)銀ブラ…!


天気に恵まれた二日目。
東銀座駅。


東京二日目。
8時頃起きて準備開始。
東京一泊二日弾丸旅も残すところあと数時間…。
チェックアウトの時間までに軽食や諸々の充電を済ませ、朝早いうちから今回の旅、第二の目的地へと向かう。有難いことに、ホステルから電車一本で行けるので乗り換えを気に掛ける心配なし。……だったのだが、一旦乗った電車の行き先が本当に合っているか不安になり、二駅で降りる。
調べてみたら行き先は全然合っていたのでそのままさっきのに乗ってりゃあ良かったな、と思いつつ、ホームにて次の電車が来るまで約15分ほど待つ。

第二のお目当て、ファン・ホー展へ。
最終日に観に来れて良かった…!



10時半頃、ようやくお目当ての地へ辿り着く。
東銀座駅を出て五分ほどでヒコヒコギャラリーを発見!
東京行き直前にSNSで偶然こちらの展示を知ったのだが、今日で展示最終日とのこと、ギリギリ間に合って観に行けて良かった。
何ともナイスタイミングだ。


中に入って入場料1000円を支払うと、早速ポストカードが貰えた。
受付の方に"何を見てこちらにいらっしゃいましたか?"と訊かれたので、「ツイッタ……Xでの投稿を見て……」と答える。ここの返答でもわたしの中のツイ廃がついうっかり顔を覗かせる。




会場はこぢんまりとしていながらも、三つの部屋に分かれており、ゆっくりじっくり順番に写真に目を通せる作りになっている。
わたしが訪れた時は、年配の御夫妻が展示を見ていらしたぐらいで、こちらも気兼ねなく時間を掛けて展示作品を堪能することが出来た。   

一枚ずつの撮影はNGとのことだったので、こんな感じに収めました。
こちらのチラシに使われている写真も、印象的な作品の一つ。
ギャラリー出口、山羊娘(?)が送り出してくれた。




何潘(ファン・ホー)は主に1950年代から60年代に掛けての香港の風景や街並み、市井で暮らす人々をモノクロで写真に収め続けた写真家。(なお、ホー本人は上海生まれ)
今はなき在りし日の香港の情景が、モノクロームの中に力強く、時に儚く写し出されるその様にただただ圧倒され、息を呑んだ。



トラムの線路の上を自転車で横切っていく人や、横幅の尺をかなり長く取って撮影された、母の元へ駆け出す子と腕をいっぱいに広げてその子を待ち受ける母親、当時からすでにネオン看板が乱立する香港ならではの風景etc……。



わたし自身、個人的に香港にたっぷり思い入れがあるということも輪を掛けているとは思うが、その逆に香港に何の思い入れもない人でもきっと胸を打つであろうシーンが作品のそこここに展開されており、かなり見どころ満載な展示となっていた。
お陰で、約一時間ほど気の済むまでたっぷり何潘(ファン・ホー)の世界ーー在りし日の香港の風景ーーを体感することが出来た。大満足である。


ギャラリーを出ると、さっきまでのモノクロームの世界から一変、眩しいほどの青空が光っており、1950年代の香港と現実界(現代大都会東京)との落差に少し戸惑い、しばらくその場でぼんやりと佇む。

2024年5月ピーカンの東京。


東劇。
中に入ると、可愛い猫のキャラクターが。
男はつらいよ、のポスターが。寅さんシネマコンサート、いいなぁ。


少し経って、折角ここまで来たんだし近くを散策してみよう、と歩き出すと大きな看板を発見。どうやら歌舞伎を演る劇場らしい。
もしかして、当日飛び込みだけど…そのまま行って歌舞伎を観れたりしないかな?とチケット売り場を覗いてはみたが、既に近い時間の演目が始まってから時間がたっていたのと、次の開始時刻を待つと確実に飛行機の時間に間に合わなくなるため、今回は断念することに。



残念ながら、次の機会にお預けである。



あの有名映画のメインテーマ🎷が聴こえてきませんか?

途中、偶然にも『東京国税局』の標識が目に飛び込んで来たので思わずパチリ。


マルサの女・板倉亮子があのほさぼさのおかっぱ頭であくせく働いている姿が、マルサの女のテーマ曲と共にしばし脳内展開される。看板だけだが、思わぬ聖地巡礼となり、一人ニヤつく。(怪しいものじゃ御座いません…!)  



さて、次はどうしようかな…?まだだいぶ早いけどもう空港向かうか…?などと考えながら駅へ戻ると、何だか楽しそうな賑わいに吸い寄せられるように駅中の歌舞伎座出店街へ。

デデーン!お歌舞伎座の提灯が。
お土産のほかにブロマイドも沢山売っていた。
土産物屋を見て回るだけでも楽しい!


連なる歌舞伎関連のお店を見て回るだけでも滅茶苦茶楽しくて、一人(心の中で)はしゃいでいた。
ここだけでもかれこれ一時間ちよっとくらい居たと思う…笑

完全にお上りさん状態。歌舞伎座ならではのお弁当やパンなどを売っているお店にナチュラルに着物姿の方々が親子連れで買い物などしていて、うわー!着物姿!粋だなぁ…いいなぁ…と密かに眺めるのも又たのし、だった。



気付けば、最推し菊地さんの名前で千社札をプリントアウトし(帰宅後身内に見せたら"オタクの鑑!"と間髪入れずに突っ込まれたのでめっちゃ笑った)かぶきにゃんたろうのイラストいりボールペンと般若心経トートバッグ、その他歌舞伎関連の食べ物土産を購入し、きりの良い時間となったので、ホクホク顔で電車で空港へ向かう。
何といってもここから一本で羽田空港まで行けることが心から有難い。


また逢う日まで。


第一ターミナルへGO!
空港駅はウィルキンソン推しだった。
強炭酸の文字の力強さと勢いを感じる…!



さて、楽しい時間が過ぎるのは早いもので、アッという間に一泊二日の弾丸東京旅も終盤へ。

搭乗二時間前に空港に到着し、帰る前に本格的な腹拵えとしてお昼を食べることに。
今回は和食の気分だったので、こちらへ。

一休茶屋さんで一休み。
今回は奮発して牛タン焼きセットを食べました!滅茶苦茶まいうー!!


いい感じに腹拵えが済んだので、そのまま搭乗手続きをし、保安検査場へ向かう。
帰りの便も特に遅れなどなくスムースで、定刻通り到着。


帰り着いた空港にて、アイスを食べながら店内から飛び立ったり降り立ったりする飛行機らを眺めつつしばし旅の余韻を味わったのち、帰宅。

弾丸だったけど、約二年半ぶりの東京、楽しかったー!

菊地さんのライヴも最高だったし、展示や東銀座駅構内の歌舞伎座ショップも存分に楽しめたたため、かなり満足のいく旅になった。


振り返ってみると、一人帰りの空港へ向かう京急に揺られながら、"そうそう、この感じだ…!旅してるっていう、開放された自由な感じ……!"と滅茶苦茶久しぶりの国内旅行の良さを一人噛み締めているわたしが居たのでした。旅はいいねぇ…(しみじみ)



そして、東京ー!またね!



(※来月も来ます!笑)


(了)

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