ぼんやりとした差別意識―個別性を剥奪されたマイノリティ―
マイノリティについて考えてみたい。とはいえ、BLMやハンセン病家族訴訟、政治家のLGBTQへの差別発言など個別具体的な政治問題やマイノリティ運動について述べるわけではない。
私が考えたいのはマジョリティ側がマイノリティに対して持つぼんやりとした差別意識についてである。
マイノリティという言葉を字義通りに取るなら少数者ということになる。しかし、マイノリティの語には、マジョリティ(多数派)から圧迫され、抑圧され、マジョリティと同様には権利・義務を行使できない少数者という表