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デマっていう方がデマ:コロナをめぐる現象

河野大臣がデマを徹底的に潰すということで、ブログやインタビューでお話しされていました。お立場的に「推進する役割だから推進している」ということなのだと思いますが、お立場があるからこそ、このご発言で大丈夫なのかと心配です。

私はもともとファクト・チェッカーと呼ばれる、言論統制集団が好きではありませんので、1つ一つ、発言のどこがまずいのかは指摘したくありませんが、一番大きなデマは、「治験が終わっていないので安全性が確認されていない」をデマとしている点です。

最近あった、ワクチンをめぐる大きな変更点

W H Oは6月21日に、子どものワクチン接種を推奨しない(18歳以下の子どもの注射を危険とする)アナウンスメントを出しました(現在、確認できないため正しい文言がわかりません)。このアナウンスメントは翌日撤回され、「18歳以下の子どもにワクチンが必要とするデータが追加で必要」というマイルドな言い方に変更され、子どもの接種は、より必要な層への接種が終わってから、検討しては?というようなニュアンスになりました。

F D Aの委員会では、一般向け接種開始後に、集められた副反応の情報を元に、成年男性(思春期・若年層)に心筋炎・心膜炎を起こす副反応に対する警告文をファクトシートに追加しました。

”「治験が終わっていないので安全性が確認されていない」がデマ”ならば、このような安全情報が度々追加で発表されるのは、なぜでしょうか?

安全性への懸念が高まり、一度、中止され、また使用されるようになったジョンソン&ジョンソンの事例もあります。「たかがそれくらいの服反応報告で、中止にするなんて、大袈裟すぎる」という人もいましたが、なぜそういう対応にしているかと言えば、安全性が未知数だとわかった上で行っている接種だからです。

実際、最初に使用開始された、ファイザー社でさえも、同社治験資料によると、現時点での治験終了予定は、2023年の5月。この日付も延期される可能性はあります。ここまでに効果だけでなく、有害事象の情報も集めるとしています。

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ファイザーをはじめコロナワクチンが米国で承認されたのは、あくまでも“緊急時使用(EUA)”として。これはパンデミックの中、代替治療法がないという緊急時であるから、リスクよりもメリットが上回るのであれば、使用を許可しましょうというものです。

日本のP M D A(医薬品医療機器総合機構)が同製品の使用を認めた際の書類の中でも、追加で分かったことやデータに関して、各製薬会社に報告義務を科しています(下記が承認条件)。

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使用するか否かは、リスクとメリットのバランス

アストラゼネカ社のワクチンは、日本国内で一度承認されたものの、その後、海外での副反応報告を受け、リスクの方が大きいと判断し、使用が見送られました。一方、台湾はアストラゼネカ社製を承認後、そのまま使用しているようです。ここからもわかるように、コロナワクチンを使用するかどうかは、その国の感染状況、ワクチンの確保、医療体制等によって異なります。

ただし、状況は常に変化します。W H Oや、ワクチン製造国の薬剤認可機関(アメリカだとF D A)から、コロナやワクチンの情報がアップデートされていますから、私たちが検討する根拠となるメリット、リスクの情報も常に更新しなければなりません。

少しややこしいのが、それぞれの機関が一枚岩で情報配信しているわけでもないことです。W H Oのアナウンスメントが1日で変更されました。このことからも、「子どもの接種」という1つの項目についても、対立する意見グループが存在することが推測できます。はっきりとした科学的なデータが存在すれば、意見が分かれることもないでしょう。

以上から、ワクチンの安全性は「長期的な影響はわからないものの、現時点では効果がリスクを上回る」というのが正式なステータスではないでしょうか。

科学者やメディアはデマの責任を取らない

“2020年のアメリカ”で学んだ一番重要なことは、「自分こそが正義」としていた科学者もメディアも、デマの責任は一切取らないということです。陰謀論と言われてきた、コロナ起源説(研究所流出)、不正選挙、1月6日の暴動等のデマ(というより嘘?)がどんどん明らかになってきています。そんな中、散々、魔女狩りのような陰謀論叩きを行っていた彼らが行ったことは、「声明から名前を外す」「訂正文を出す」と言ったことだけです(今のところ)。

科学の権威、メディアの権威が言っていることだから…が必ずしも正しいわけではありません。もちろん、私の言っていることも間違いがあるかもしれません。

治験情報も、承認情報も、ネット上ですぐにたどり着くことができます。‘自分にとって重要なこと“に対しては、必ず一次情報を確認してみることが大切なのではないでしょうか。

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