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米国コロナファシズムVSテキサスの医師(4)データではなく、人を診る

既存の喘息薬(吸引法)を用いた画期的なコロナ治療

イベルメクチン、ヒドロキシクロロキン以外にも、既存薬を使った治療例があります。テキサス州西部の医師であるリチャード・バートレット博士(Dr. Richard Bartlett)は、”COVID銀の弾丸”と呼ぶ新型コロナの治療法で多くの患者を救ってきました

記事によると、バートレット博士は緊急医として27年働いた後、西テキサスのさまざまなクリニックで勤務しています。彼がいうCOIVD銀の弾丸とは、ブデソニドを主成分とした喘息薬で、吸入器やネブライザーを使って服用します。ブデソニドは古くから実績のある薬で、特許が切れていることで、比較的安価で入手しやすいのも特徴です。別の記事によると、2020年7月時点で、患者のコロナからの生存率は100%だった(患者数は数十人)と言います。

このコラムを書くにあたり、参考にした”バートレット博士と彼の治療を紹介した記事”が発行されたのは、8月19日。記事のタイトル、そして、リンクは、思うところがあり、このコラムの一番最後の章で紹介します。8月19日時点までに、医師らがコロナ治療にブデソニドを処方した患者は、推定400人以上とのことでした。

FDAやCDCは、コロナ治療法について、治療実績等のリアルワールドデータを嫌う傾向にあり、薬とプラセボの両方で効果を測定する二重盲検法を重視します。そのような中、バートレット博士の発言で印象的だったのは、下記の言葉です。

「今、私が注目しているのは、数字を集計することでも、グラフでもなく、救命措置を必要としている本物のアメリカ人です」。

他の多くの、既存薬による早期治療を実践する医師と同じように、バートレット博士も、ブデソニドが鍵を握る薬だとはしながらも、これに加えて、亜鉛やアスピリン、細菌感染を防ぐクラリスロマイシンを処方していると言います。特定の既存薬がコロナ治療に役立つと言うと、メディアやCDC、ファウチ博士らはこれを”陰謀論”扱いします。しかし、実際には、バートレット博士がブデソニドを”COVIDの銀の弾丸”と呼びながらも、他の薬も合わせて処方しているのは、患者の症状をきちんとみてくれているからです。コロナ陽性となったら、ブデソニドを投与しておけばいいと言うような盲信はしていないのです。

バートレット博士の治療は、コロナによって引き起こされる肺の炎症をターゲットにするというもの。ウイルスと闘う中で、体の免疫システムは暴走列車のように制御不能になり、肺に炎症を起こすことがあるそうです。そこでこの炎症を抑えるために投与されるのが、肺をターゲットとした抗炎症剤、ブデソニド。吸入することで、免疫系の暴走を効果的に抑えることができるため、投与は早ければ早いほど良いと言います。

効果のある治療法は、伝えることも医師の仕事

画期的なコロナ治療法が見つかって以来の数ヶ月間、バートレット博士はブデソニドの伝道師としても活躍していました。
・”covidsilverbullet.com”という治療法のウェブサイトの立ち上げ       ・地元のラジオやポッドキャスト、One America News、Victuras Libertas等のストリーミング番組で、喘息薬を使ったコロナ治療について20回以上のインタビューを受けた。
・バートレット博士が初めて出演した「America Can We Talk」は、YouTubeで何百万回も再生された。

医師がテレビ等に出ることにネガティブな印象を持たれる方もいらっしゃるかと思います。確かに変なタレント化した、もしくはプロパガンダ要員としておいくらもらっているのだろう?というような医師もいます。しかし、画期的な治療法が見つかったのであれば、それを広くシェアしていくこともまた、その医師の使命かと思います。

実際、記事の冒頭では、バートレット博士のインタビューを見た患者のストーリーから始まります。

6月下旬のある夜、妻と子供たちが眠っている間に、ハビエル・ベジャラノさんは自分の遺書をパソコンで作成した。(テキサス州にある町)オデッサの請負業者であるベジャラノさんは、新型コロナに感染していた。彼は、ウイルスの影響で肺が炎症を起こし、息をするのもやっとの状態になっていた。
「眠れなかった。目が覚めないのではないかと心配で、寝るのが怖かった」と、ベジャラノさん。彼は、自分や家族に何が起こるのかわからず、怖かったと言います。                                   救急病院に行く前に、友人に連絡を取り、テキサス州西部の医師であるリチャード・バートレット博士につないでもらいました。バートレット博士が”COVID銀の弾丸”と呼ぶ新型コロナの治療法について、インタビューに答えているのを見たことがあったからだ。主成分はブデソニドと呼ばれる薬で、吸入器やネブライザーを使って服用する喘息薬であった。
バートレット医師はブデソニドをベジャラノさんに処方したところ、症状はすぐに改善された。「あの薬を吸っていると、まるで良いことがあったような気がします。やっと息ができるようになったし、夜も眠れるようになった」。

これはあくまで患者一人の体験談です。しかし、遺書を書くほど追い詰められたコロナ患者の症状がすぐに改善されたのであれば、バートレット博士、そして、この喘息薬がこの患者を救ったと言えるのではないでしょうか。そして、その治療法にたどり着くことができたのは、以前に見たバートレット博士のインタビューだったと言うことからも、彼の”COVID銀の弾丸”伝道師としての活躍は、コロナに感染したベジャラノさんを救うのに必要なものだったと言えます。

ファウチ博士登場

既存薬を使った早期治療を目の敵にしている、アメリカの科学の権威と言われているファウチ博士。マシュー・マコノヒーとの対談でブデソニド(喘息薬)の話が話題に出たところ、下記の発言です。

「プラシーボ効果で気分が良くなったり、不安がなくなったりすることがありますが、実際には、マシューさん、何の効果もありませんよ 」。

ファウチ博士が何かを批判するときに、必ず出てくる”気分がよくなるかもしれないが”発言。パンデミック開始直後は、マスクに対してこの言葉を使っていましたし、ヒドロキシクロロキン等、コロナ治療に効くとされている他の薬にも同じような発言をしていました。

マスクに関しては、発言から1年後、2重マスクを推奨したり、マスク着用義務化を解除する州を責め立てたりと、マスクがすっかりお気に入りの様子。いつの日か、既存薬の承認外使用についても、彼のお気に入りになる日は来るのでしょうか?

”未検証の治療法”という印象操作

記事は、ファウチ博士の発言に続けて、コロナ治療法としてのブデソニドの価値を下げる印象操作剤を投入していきます。

バートレット博士がブデソニドを”銀の弾丸”のように語り、ベジャラノさんのような患者がブデソニドのおかげで命拾いしたと言っても、この薬がコロナ患者に効果があることを証明する臨床試験の証拠はないのです。医師の中には、ウイルスに対する試験も行われていないのに、薬を銀の弾丸と呼ぶのは危険だと考える人もいます。
サンアントニオにあるテキサス大学ヘルスサイエンスセンターの准教授であり、サウステキサス退役軍人病院の肺専門医であるアヌープ・ナンビア博士は、「多くの医師に聞いてみると、銀の弾丸のような治療法があると聞けば、耳を傾けるが、必ずしも『早く手に入れたい』というわけではない」と述べています。
臨床試験には通常、数百人から数千人の患者が参加します。バートレット博士がホームページで公開したケーススタディには、2人の患者が含まれています。
ナンビア博士は、「私が患者さんにしたいことは、どれだけの効果があるのか確実に言えない治療法を与えることであり、それが誰かを傷つけ、悪化させる可能性があることも承知しています」と述べています。
他の医師は、逸話的な証拠があったとしても、コロナについて完全に検証されていなければ、ブデソニドを使用しないと述べています。バートレット博士は、そのような懸念は心配していないと述べた。
また、台湾や日本のようにCOVIDによる死亡者が少ない国では、政府が強制するマスク着用や社会的距離の取り方ではなく、吸入コルチコステロイドに成功の要因があることを示しているという。しかし、これを裏付ける証拠はほとんどない。

既存薬がコロナに効いたという研究を批判する際に必ず使われる「この薬がコロナ患者に効果があることを証明する臨床試験の証拠はない」という文言。それではコロナワクチンの長期安全性を証明する臨床試験の証拠はあるのでしょうか? 特に、妊婦を対象とした臨床試験は一切行なわれていないにも関わらず、リアルワールドデータで安全だと言い切っているのはどうなのでしょうか。

”臨床試験が〜”に対しては、この後に続く「バートレット博士の治療法を指示する医師たち」の章で、賛成派の医師の意見を紹介しておりますので、そちらもご覧ください。

”日本”と突然、名指しされましたので、こちらにはお答えした方が良いかと思い・・・まずはこの図です。

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死者だけでなく、感染者数も少ないですけどね。しかも、日本のPCR検査は、CT値を40に設定していると聞きます(CT値30以上は偽陽性がたくさん出てしまいます。アメリカはラボによって異なるようですが、ワクチン未接種者用が35になっているそうです)。ですから、実際の感染者数はもう少し少ない可能性があります。

日本が行なっている治療に対して、”裏付けはない”と言い切りますが、このグラフを見る限り、いまだに裏付けを待っている状態でしょうか?裏付けを待つ間、一体どれだけの尊い命が失われているのでしょうか? 先進国で、しかも、医療でもそのトップを走るアメリカが、感染者数はともあれ、この死者数の多さは本当に問題です。極端な言い方になりますが、回復するならば、感染すること自体が何の問題にもならなくなります。

脱線しますが、ファウチ博士の”マスクは危険”発言(パンデミック開始直後)の際も、この医師のような、どこかアジアの医療を見下ろすような視線というか、ちょっと嫌な気持ちになります。当初、ファウチ博士が変なことを言うのは、アジア蔑視からかと思っていました。そこで、アジア系移民の医師に「アメリカの医療って、ちょっとアジアの医療を下に見てたりする?」と聞いたことがあります。友人の返事は「まあ、なくはないかな・・・」でした(彼女は”アメリカ人”なので、私にアメリカに対するネガティブな印象を持ってほしくないようでした)。

このグラフを見ると、他国の医療でできていることがアメリカではできていないことになります。いまだにファウチ博士やCDCのガイドライン通りの治療を行おうとする医師、医療関係者は、一度、日米比較のようなグラフを見て、考えた方が良いかと思います。

バートレット博士の治療法を指示する医師たち

記事によると、コロナ患者を対象とした、ブデソニドや類似の薬剤を試験は記事発行当時(昨年8月)行われているとのことでした。

そのうちの1つは、オックスフォード大学とクイーンズランド大学が実施しているもので、約500人のコロナウイルス患者を対象に、吸入ブデソニドを投与し、ステロイドがウイルスの呼吸器症状を軽減できるかどうかを検証しています。研究者の一人であるオックスフォード大学の医師・ダン・ニコラウ博士は、この薬が役立つと確信している。ニコラウ博士は、「どのように考えても、この薬が役に立たない未来のバージョンを見るのは難しい」と述べている。実際、ニコラウ博士は、これまでの研究から、問題はブデソニドが効くかどうかではなく、どの程度効くかであると言います。
「10%の人が入院せずに済むのと、60%の人が入院せずに済むのとでは、大きな違いがあります。どちらも有用ですが、60%の人を病院に行かずに済むようにするには、それなりの努力が必要です」。
ニコラウ博士は、ブデソニドがCOVID患者を救う有用なツールであることを示すデータが得られるとして、今年の秋にはこの研究を完了させたいと考えている。

CDCやFDAが信頼を寄せる方法でも、良いデータが出そうだということでした。この情報を入れたのは、フェアな作りの(建設的な議論がある)記事かと思います。記事の最後は、バートレット博士の治療法を実際に導入したアンドレア・アルコムさんのインタビューで締められます。


一方、本格的な臨床試験が行われていないにもかかわらず、バートレット博士の指示に従う医療従事者もいます。アンドレア・マルコムさんは、サンアントニオから南に1時間ほどのところにあるフリオ・リージョナル病院の麻酔科の看護師です。 6月下旬から7月上旬にかけて、同病院の25のベッドがコロナ患者で埋まり始めました。中には、なかなか良くならない患者もいました。
同病院で唯一の救命救急医療提供者であるマルコムさんは「6〜7日間入院して、いつもと同じように見えても、突然、症状が悪化することがあります」と語った。彼女は、今年の夏の初めには、病院に住んでいるような状態になり、時には一晩寝泊まりしたこともあった。
彼女と病院のCEOであるジョン・ヒューソンは、バートレット博士のビデオがFacebookで話題になっているのを見て、ブデソニドを試してみても損はないだろうと考えました。マルコムさんの立場からすると、試さないわけにはいきません。
「二重盲検法によるピアレビューの研究を待っていたら、多くの人が死んでしまい、何の意味もないでしょう。私にとっては、リスクがないのであれば、メリットがあるかどうかを試す価値があります」とマルコムさんは言います。
彼女が治療した患者のほとんどは、より大規模な治療を受けるために大きな病院に行くのではなく、家に帰っていったそうです。                完全な試験を行わない限り、ブデソニドの効果であって、他の要因ではないと断言できないことや、また、サンプル数が40人以下と少ないことも彼女は承知していると言います。しかし、彼女が得た結果は、彼女がこの薬を使い続けるのに十分なものでした。
「私にとっては十分です」とマルコムさんは言う。               「一生抜けないかもしれないとわかっていながら、人の喉に管を入れなくてすむことががわかっていれば、それで十分なんです」。

最後の一言は、エクモを使っても助けられないケースがあったことを言っているのではないかと思います。重度の肺炎を起こした患者で、人工呼吸器では酸素を肺に届けられない場合に用いられるものですが、患者の負担も大きいようで、かつ使用したから確実に助けられるというものではなないようです(それくらい重症の患者に使われる医療器具なのだと思います)。

記事は曖昧な書き方ですが、”患者が帰宅することができた”というのですから、この薬を使うことで、ほとんどの患者が回復できたということかと思います。

ファウチ博士の「プラセボ効果で、ちょっとくらい気分が良くなるかもしれないが・・・」発言と、マルコムさんの「二重盲検法によるピアレビューの研究を待っていたら、多くの人が死んでしまう。私にとっては、リスクがないのであれば、メリットがあるかどうかを試したい」という言葉。どちらが患者を救おうとしてくれているのか?明らかです。

後日、改めてシェアさせていただきたいと考えている、ランド・ポール上院議員のスピーチにも、ファウチ博士が犯した政策ミスとして、現場の医師の治療法に、政府が口を出すことが挙げられていました。「医師は、自分の医師としての経験や、研究や治療例を元に、独自の判断ができる。これまでのアメリカではそれが可能だったはずだ」(*1)。政府のガイドラインにより、医師が彼らの専門に基づいた処方を行うことに躊躇している、現在のアメリカ医療の問題点を指摘していました。

一人でも多くの人を救いたいのか? 適切な研究方法で”正解”と出た治療を行いたいのか?

ファウチ博士やCDCには、各国と比較した、コロナ死亡者のグラフを見て、もう一度考えてほしいと思います。

*1:彼がこのスピーチで例に挙げていたのは、モノクローナル抗体を使った自宅での治療を可能にするべきと言うもの。背景にはアメリカの異常に高額な治療費があります。入院しなければ処方できないとなると、かなり多くの患者が経済的理由から使用できなくなります。医師や保険にもよりますが、救急医にかかるだけでも、10万、20万は軽く飛んでいきます。

さて、この記事のタイトルは何でしょうか?

今回のコラムは、私の私見や、最後にランドポール上院議員の発言以外は、1つの記事に掲載された情報を編集し直したものです。さて、元になった記事のタイトルはどんなものでしょうか?雑な質問で恐縮ですが、少し想像してみてください。

答えは・・・。

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テキサス州の一部の医師がCOVID患者に、検証途中の "銀の弾丸 "と呼ばれる薬を投与している ”テキサス州西部の医師が、喘息治療薬ブデソニドの効果を宣伝した責任は大きい”。

記事を読み終えて、もう一度タイトルを見て、びっくりしました。タイトルは単に事実を伝えた感じですし、サブタイトルの方は、どう考えてもネガティブに受け取れてしまいます。多くの患者の命を救った医師、その治療法を紹介する記事として、もっと別のタイトルはなかったのでしょうか。地元紙にも関わらず・・・。

アメリカの科学の権威は、長期的な有害事象について現在も治験中のワクチンを正式承認したわけですが、健康な体に使う医薬品にこれほどの冒険ができて、何もしなければ重症化・死亡するかもしれない患者には、可能性のある治療を行わないことを勧めています。これは1987年にファウチ博士やFDAが強引に勧めた、AZT(HIV治療新薬)の承認の時に使った理論とも異なります。安全面への懸念が多く上がっていたものの、当時は不治の病であったHIVという病気の特性から、何もせずに死を待つより、何かしてみようということで、重篤患者の応急処置として承認されたのでした(【ファウチ研】エイズとコロナ、人災による禍としての類似性)。結局、この新薬は、前評判通りの猛毒だったのですが、既存薬でのコロナ治療として推奨されている多くの薬が長期間に渡って使われてきた、副作用がほぼない(わかっている)ものです。「これが科学だ!」と言われたら、アメリカの科学ってずいぶんフレキシブルというか、気分屋さんというか・・・。

バートレット博士の”その後”も少し気になる点が出てきましたので、もう少し調べてからシェアさせて頂きます。1つ言えるのは、既存薬でのコロナ治療を提唱しようとすると、全キャリアをかける勇気がなければできないことなのかもしれません。

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