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ファウチ博士のコロナ感染と、CDCガイドライン:メディアが報じない、米国・コロナ状況(3)

報じているようで報じていない、ファウチ博士関連報道

2022年6月、ファウチ博士、とうとうコロナに

コロナ感染した、ファウチ博士とは?

ファウチ博士の感染状況

ファウシ博士、COVIDの症状が「ずっと悪くなった」と語る。(2022年7月5日)によると、コロナ感染が発覚し、その後の経過は以下の通りです。

  • 6月15日、迅速抗原検査で陽性

  • 6月23日、ホワイトハウスのCOVIDプレスブリーフィングで自身の症状について報告

    • 「元気」

    • 「先週の火曜日に軽い症状が出て、水曜日の検査で陽性でした。症状は1日だけ」

    • ファイザー社が開発し、食品医薬品局(FDA)が緊急時使用承認(EUA)した経口抗ウイルス薬”Paxlovid(パックスロビット)”の5日間の治療(治療期間予測:6月16日〜20日)

    • 治療後、3日連続でCOVIDの検査で陰性(期間予測:6月21日〜23日)

  • 6月28日、フォーリン・グローバル・ヘルス・フォーラムの遠隔インタビューで、”パックスロビットのリバウンド”によるコロナの症状が再発したことを報告

    • 実際に薬を飲んでも、より体調が悪くなり始めたと述べている。

    • 4日目の検査で陽性(推測:6月24日)

    • パックスロビッドの再投与を開始(インタビュー時は再投与4日目)。

    • 体調はそれなりに良いが、症状が全くないわけではない

  • 後日、The New York Timesの取材で、「パックスロビットのおかげで入院せずに済んだ」

多くのメディアが報じていないこと

CDCガイダンスを軽視した、ファウチ博士の治療法

そもそもこの記事を読んだ時に、「”陰性”の判定が一度どころか、3日間連続出たにもかかわらず、4日目にも検査したんだろう?」と思われた方はいらっしゃいませんか?これはどの記事にも説明がないため、素人の推測になりますが、治療薬にパックスロビットを使ったことが理由だと思います。というのも、今年5月には、”パックスロビットのリバウンド”ーーこの治療薬を使用した場合、一度、陰性=完治したように見えて、再び陽性=再発してしまう患者が多数いたーーが問題視されていたからです。

https://emergency.cdc.gov/han/2022/han00467.asp

”パックスロビットのリバウンド”問題については、治療薬を使用した、ファウチ博士自身がリバウンドを体験し、「再発した際の症状の方が重かった」発言をしたことで、メディアでしっかりと取り上げられ、パックスロビットがコロナの治療に効果的かどうか?について、取り上げているところもあります。

しかし、その中で報道されていない点が、パックスロビットのEUAは、5日間投与の1シリーズのみに対して下りたものということです。リバウンド問題が出た際にも、CDCどころか、ファウチ博士が所長を務めるNIAIDの上位機関である、NIHでも、”追加治療が必要であるという根拠は現在ありません”としています。

NHI
CDC

医療従事者への推奨事項
新型コロナリバウンドのある患者さんに対するケア
新型コロナのリバウンドに対して、新型コロナの追加治療が必要であるというエビデンスは今のところありません。現時点で入手可能なデータに基づき、パックスロビドの治療コース終了後に症状が再発した患者に対しては、引き続き患者のモニタリングが最も適切な管理であると考えられます。

https://emergency.cdc.gov/han/2022/han00467.asp

多くメディアが報じなかった、本来は多くの人が知るべき事実は、ファウチ博士の治療法がFDAもCDCも、NIHも推奨していない治療法だったということです。

最前線でコロナ患者を診ていた、世界中の多くの医師が”コロナに効果ある”とした、既存薬(ヒドロクロロキンやイベルメクチン 等)については、”治療効果を証明するデータが不十分”ということで、散々叩いてきたファウチ博士が、まさかのデータ軽視です。

さらに、CDCのサイトを見ると、リバウンド後の再治療が必要か?というよりも、リバウンドについての情報を収集している段階のようです。

COVID-19のリバウンドがあり、症状が持続または悪化している患者については、臨床評価を検討してください。医療従事者は、以下のオンラインツールを使用して、パックスロビド治療後にCOVID-19のリバウンドの症例をPfizer およびFDAに報告することが推奨されます

https://emergency.cdc.gov/han/2022/han00467.asp
からの抄訳

治療薬だけなく、マスク着用やワクチン接種、ワクチン接種後のマスク着用の必要性等について、”CDCのガイダンスに従う”を最優先と訴え続けてきたのが、ファウチ博士です。自己判断なのか、治療した医師のおすすめなのかわかりませんが、追加5日間(合計10回)の投与を行った事実は、ファウチ博士自身がCDCのガイダンスは当てにしていないことの現れでしょう。

このパックスロビドとファウチ博士については思うところがあり、別コラムで深掘りしてみようと思います。

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