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テキサスの国境問題

不法移民がなぜ問題なのか?

テキサスをはじめ、南部で起こっている国境問題を検討する上で、最もバカげた意見が”アメリカは移民が建国した国。だから、移民に寛容であるべき”というもの。不保移民の問題を検討するにあたって、”合法的な移民がダメだ”とは誰一人として考えていないからです。問題は、違法に移民をしてくる人たち

国境で逮捕された違法移民の中には、性的犯罪や麻薬絡みの犯罪での逮捕歴がある人もいます。犯罪者でなくとも、合法的に移民が難しいからこそ、正式な手続きなしで入国しようとしているわけで。この非合法な移民をサポートする犯罪組織も存在しますから、”違法に入境してきたけど、この人はいい人だから”なんて言い訳はできないですし、手続きなしで入国したこと自体が”違法”ですから、どういう理由があったにせよ、法を犯したには違いありません。

不法移民の問題はその不法入国者だけの問題にとどまらず、新たな犯罪を生み出す場にもなっています

新たな犯罪ー不幸な子どもたちを作り出す不法移民の問題

米国境の壁の上から幼児を落とし 密入国ブローカーだと米当局

不法移民が子どもの場合、米国では現状、保護されることになっています。子どもだけ不法に越境させる理由として、子どもに市民権を取らせておいて、後に親も市民権を取るためだとか、人身売買として使われているとか、いろいろなことが言われています。保護者が同伴していない子どもの保護数は6月、前月比8%増の1万5,253人1日当たり500人以上の子どもたちが子どもたちだけで不法移民をしているーーこの異常性を目の前に、「アメリカは移民の国」なんて呑気なことは言っていられないのです。

さらに、不法移民の爆増で、保護されるはずの子どもたちの施設は”保護”とは程遠い劣悪な環境になっています。

米移民収容施設、子ども3400人がすし詰め状態 メディアに公開

合法的に移民してきた子どもたちがこんな目に合うことは、当然ながらありえません。さらにこの状態に対して、一刻も早い解決が望まれているのは、現在もなお、世界的なパンデミック中にあることから、この劣悪な環境は一層問題視されるべきです。そもそもアメリカまでの移動も、移動する個人の健康が危険に晒されるだけでなく、人間の移動が新たな変異株をも広げていきます。メキシコとアメリカの国境になっている川を渡る途中に亡くなった方もいます。いずれにしても、子どもに不法移民を強いることは、子どもたちとその家族にとって幸せなこととはとても思えません。

この状態を作ったのが「人道的な政策として、不法移民にもアメリカの市民権を与える提案を行う」なんていうバイデン 政権です。「アメリカにたどり着きさえすれば、人生変わるかも」という幻想を広めてしまったがために、故郷を去り、アメリカを目指す人が爆増してしまっています。「アメリカに来ないでください」なんて呑気な発言をした、副大統領もいましたが、一方では市民権を与える話を検討しているのですから、来るなと言われても行かないわけがないのです。

国境付近の住民の問題

不法移民としてアメリカに入国してきた人にも、難民申請という合法的な滞在を目指す道もあるようです。しかし、国境を越えた後、いわば雲隠れをして不法に滞在する人も増えています。不法に滞在しているうちには、きちんとした職に就くことはできません。社会保障を受けることもできません。この人たちはアメリカでどうやって生きていくのでしょうか?この点からも、不法滞在は”犯罪”との距離が近くなってしまう危険があります。

又聞きの話ですが、国境付近では、突然ドアをノックし「水をください」という訪問者が来ることがあるそうです。「水をください」と言われて、断るわけには行きませんが、この人が犯罪者であるかもしれない可能性や、コロナの陽性者である可能性はゼロではありません。知らない人の集団が自宅のフェンスを破壊し、庭や農場を通過されてしまったという人もいました。警察とのカーチェースにより、農場が荒らされたというケースもあったようです。

国境州、特に国境付近の住民にとって、不法移民の問題は深刻です。国境から遠く離れたDCにいる人たちは、この深刻さを理解することはできないのだと思います。

爆増続ける不法移民

国境警備隊が”遭遇”した不法移民は今年6月、前月比4.5%増の18万9000人(昨年同月は3万3000人強)でした。不法移民の数は7月には21万人と、単月としては21年間で最大の数となりました。すごい数字ですが、これはあくまで国境警備隊がカウントできた数字です。この数字とは別に、毎月5万人くらいの秘密裏に入国できた不法移民がいるとされています。

「キャッチ&リリース」と揶揄される現政権の移民政策のもと、「国境警備隊員は自らの健康状態を心配しながら、新型コロナウィルスに感染している移民を毎日のように米国内に解放している」と、国境警備隊の組合幹部の警告もありました。不法移民の問題は、コロナ対策にも悪影響を及ぼしていると、テキサス州のアボット知事は、連邦政府へ適切な対応を求めてきました。にも関わらず、この問題を放置し続けている連邦政府、テキサス州としては、そんな連邦政府への期待はやめたようです。

橋の下に不法移民1万人超すし詰め、米テキサス州

カリブ海の島国ハイチ出身者を中心とした不法移民1万人以上が拘束され、一時的な待機場所として橋の下に集められているというニュースです。移民を混乱の少ない他の国境地帯に移送し、水などを提供する方針とされています。アボット知事は「バイデンの失敗を我々が正す」とし、州兵の導入や国境の壁建設などを通して移民を食い止めたいしています。南部の国境州の困難に対し、ご近所さんであるフロリダ州が国境警備への支援を表明したこともありました。当てにならないバイデン 政権ではなく、自分たちで解決していくしかない・・・しかし、本来、連邦政府として負担すべきであったものを、テキサス州をはじめ国境沿いの州民の税金で負担させられているという事実は、州内のバイデン 支持者にはぜひ知っておいてもらいたいと思います。いまだに存在すればの話ですが。

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