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20年ぶりくらいに自作PCを組み立てた

最後にPCを自作したのはいつのことだったろうか?
あれはAMDのAthron XP 2200+を nVidia が作った nForce 2 チップセットを使用したマザーボードに搭載して、グラフィックボードは何を使っていたか忘れてしまった。それでHalf Life2などのゲームをしていたような気がする。

Think Centre M900 Tiny を再生してセカンドマシンにして、これでTropico 5を楽しんでいたのもつかの間。やはりCore i5-6500Tの内蔵グラフィクスは遅い。

第9世代くらいのCore i5 搭載中古PCに、GeForce GTX1650を追加してそれっぽいゲーム用PCにしようか?と調べてみた。
大体本体が4万円くらい、そこにグラフィックボード2万円、メモリを中古で16Gが4,000円、SSDを500Gにして・・・となると7,8万円くらいはしそう。あれ?ちょっとまって、最近のCore i3-12100 は第11世代 Core i5-11400を性能で上回るとかいうし、安い部品を組み合わせたらほぼ同じ価格で最新CPUのPCが作れるんじゃ?というのが今回自作PCに帰ってきた動機。

使用部品の見積もり

今回のテーマは”安くそこそこの性能”。使用する部品もAmazonなどを駆使してとにかく安め。かつ将来的にCore i7 が中古で安くなったら入れ替える事を見越して選定。20年ぶりの自作PC。見せてもらおうか、この間の界隈の進化を・・・ということで色々リサーチしてみた。

CPU

CPUはIntelとAMDが健在。インターネット老人会的にはCyrixとかVIA(これは流れ流れて組み込み用途でまだあるっぽい)等、色々選択肢があったほうが楽しいと思うのだが、価格と性能によって普通のPC向けとしてはこの二社に淘汰されてしまった。
去年くらいまではAMDのRyzenがコスパ最強だったものの、半導体プロセスの進化で手間取っていたIntelがついに10nmプロセス(なのに名前はIntel7)を手にして反撃を開始。弱いコアと強いコアを組み合わせた第12世代 Core プロセッサを出したあたりからIntel良くない?みたいな状態になっている。
今回は7nmプロセスで強いコア4つ、Hyper-Threadingで見かけ上8コアに見えるCore i3 を選択。内蔵GPUなしのi3-12100Fが16,000円前後。インテルCPUは2世代は同じソケットを使えるっぽく、BIOSのアップデートで第13世代 Core iシリーズも使えるらしい。

マザーボード

これはIntel用AMD用それぞれに各社から色々出ている。台湾系のマザーボードメーカーは健在で、ASUS, Gigabyte, MSI, ASRock と20年前にも有った会社の物を買っておけば問題なさげ。最近はゲーミングXXと言って、やたらとLEDでピカピカしたりするのが流行らしい。
20年前と比べると、ほとんどのマザーボードにLAN、USB、サウンドチップが実装されている。必要に応じてPCIスロットに音源ボードやらUSBカード、SCSIカード、ネットワークアダプターやらを挿す必要が無くなっている。外付けの周辺機器は何でもUSBに接続してしまった。マザーボード上にはグラフィックボードを挿す場所だけ確保されていれば良いっぽい。
最安のマザーボードだと電源系の冷却がショボかったり、M.2 SSD のコネクタが1つしかなかったりして悲しい。最安値から5,000円ほど足してMicro-ATXのGigabyte B660M D2H DDR4 を購入。13,280円。第12世代Core プロセッサからはDDR-5メモリも使用できるようになったものの、高いのでDDR-4メモリ版を採用。

グラフィックカード

20年前はグラフィックチップ(GPU)も種類が豊富だった。nVidia、ATI(現AMD)はもちろん、3dfxや3S、Matroxなどなど。これもCPU同様nVidiaとAMDの二強に淘汰され、他のメーカーは撤退、買収、廃業、一部は携帯用のGPUとして生き残ったり。
GPUは強ければ強いほど良い。しかし値段は4万円とか10万円とかになって無理。買えない。nVidiaの GeForce 1660 または 1650、AMD Radeon RX 6400 なら2万円前後で購入可能。ゲーム性能だとRadeon RX 6400が良いものの、動画のハードウェアエンコーダーを搭載していない。動画もエンコードしてみたいならGeForce 1650。1650には複数の世代があって、最新版はTU117コアでGDDR6を採用している。これを採用した製品を買うと良いっぽい。
玄人志向(20年前もあった)のGF-GTX1650D6-E4GB/DF3を選択。ドスパラのほうが3,000円くらい安かった

メモリ

オーバークロックするなら色々選択肢はあるものの、定格でしかも2枚だけ使うならだいたいなんでも良さそう。シリコンパワー デスクトップPC用 メモリ DDR4 3200 PC4-25600 8GB x 2枚 (16GB)がセールで5,931円だったので買い物かごに放り込んだ。価格は時期によって変動するっぽい。

SSD

20年前のストレージと言えば、幅広フラットケーブルのIDEを使用して、3.5インチHDDとCD-Rドライブを5インチベイに入れる。というのがスタンダードだった。時代は流れ、IDEからSATA接続。HDDはSSDに、光学ドライブはDVD見たければ入れれば?くらいの位置付けとなっていた。
さらに、SSDについてはM.2 SSD としてよりCPUに近い場所でPCI-Express に直付けできるコネクタが普及。SATAコネクタとかあるけど、マザーボード上にSSD取り付けちゃえば普通の用途だと何も困らない。
というわけで、Crucial SSD P2シリーズ 500GB M.2 NVMe接続を5,895円でお買い上げ。

電源

ケースのサイズによっていくつか電源の規格があるものの、ATX電源が種類と価格の選択肢が多い。巨大グラフィックカードを使わなければ600W程度の出力もあれば足りるでしょう。ということで安かった玄人志向 STANDARDシリーズ 80 PLUS 600W ATX電源を6,072円で購入。
組立時に判明するのだがATX電源線が微妙に短く、今回買ったケースではギリギリだった。

ケース

購入したパーツを詰め込むのがケース。20年前は3.5インチベイと5インチベイ、さらにHDD用にシャドウベイが・・・とか言っていたのだけど、最近のはHDD取り付け用のシャドウベイが2つくらい有るだけだったりする。
それもM.2 SSD にしてしまえばほぼ不要となってしまった。
最近は水冷のラジエターをつけられるとか、サイドパネルが透明になっていて中が見えて、LEDでピカピカする。というのが流行らしい。
手頃なサイズでいい感じのが欲しかった。が、Amazonで一番安いものを探して出てきたDeepcool MACUBE 110 ホワイト ミニタワーPCケース マグネット式強化ガラスというのを注文。理由は不明なものの4,020円。今見たら在庫切れで8,000円近くに価格が跳ね上がっていた。なぜ?黒も7,480円くらいする

特別安く変えたっぽい

対応マザーボードがMicro-ATXなのだから、ケースもわりと小ぶりでいい感じだろうとサイズを見ずに注文したら結構デカかった。作りは良い。どうも簡易水冷キットとかLED電飾ファンなど突っ込んで楽しむ系のケースっぽい。

OS

Steam OS を入れてゲーム専用機に使用とか思ったものの、Epic Gameで買ってあったTropico 5が遊びたいので Windows 11 Home を購入。Homeでも最近はWSLでLinuxとかも入れられて色々遊べる。Amazonでパッケージ版が16,200円。DSP版より安いんじゃ?

買ったもの到着

Amazonとヨドバシとドスパラで一番安いところにそれぞれ発注。Amazonだけだと数千円高くなるっぽい。

組み立て

20年前とくらべて、HDDやDVDの配線がなくなったので簡単になったかも。ヘッダーピンへの電源ボタンやHDDアクセスランプの配線は進化が無かった。
基本的に付くようにしか付かないようになっているので、コネクタを嵌めてネジを締めれば完成。

唯一CPUのソケットへの取り付けが、ソケット側からピンが生えているLGAパッケージというのが緊張ポイント。ここでCPUをガコッと落としてピンを曲げたりしたらそこで試合終了。これは緊張する。

LGA1700ソケットへのCPU取り付け

Core i3 にはCPUクーラーが付属している。ファンの音がうるさいものの普通に冷却できる。元からついているCPUグリスは拭き取って、好みのCPUグリスを付ける。

CPU、メモリ、SSDを取り付けしたらケースに固定。グラフィックカードを取り付けて、ケーブル類を配線。後日我慢できなくなって別のCPUクーラーを購入。

最後にATX電源ケーブルを配線。これが長さギリギリでちょっとしんどかった。電源がもう少し上についているか、長さが短くて済む配置のケースが安心かもしれない。それかATX電源ケーブルが長い電源を買うか。

完成した状態。
Mini-ATXで純正CPUクーラー、ストレージもM.2 SSD だけでグラフィックカードもエントリーレベル用だとケース内はスッカスカで貧相かも。ケース内右側の空間は完全に不要っぽい。簡易水冷とかを使うとケース上部に放熱用ラジエターが付いたり、フルサイズのデカいグラフィックカードを挿せばまた見栄えがするはず。

スカスカな中身

このケース個人的には失敗だったかも?と思っている。側面がガラスパネルのためケースが重い。すべて金属のほうが軽量となるはず。しかも設置場所の関係で、ガラス面が壁際となるように置いているので中身は見えない。なぜそんなケースを買ったのか?だってその時Amazonで一番安かったから。

動作は?

組み上がって電源オン。BIOS画面で接続した物をすべて認識。OSを入れてドライバー入れてユーティリティ入れて。Tropico 5入れて遊べる。速い。たぶん。ファンの音も割りと静か。
この後、ネットで調べてみたらM1 Macと同じくらいのベンチ結果っぽかった。M1 Mac のほうが発熱が少なくて良いものの、Tropico 5できない。というわけでTropico 5専用機が完成。

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