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足助のおばさんと癌 8

胃癌の手術を受けて一度はリハビリを開始したものの3日目から昏睡状態に陥ったようです。傍から見ると死んだように眠っていた私の右の手首にポーラーループがはめられていました。

健康を維持するためのツールとしてポーラーループを購入したのが2015年のことです。オムロン社の体組織計をゲットしたのはさかのぼる2011年です。docomoのポイントで手に入れました。オムロン社の歩数計からこの体組織計にデータを送信できる歩数計を手に入れたことからしだいにウェアラブル端末(体に直接装着するIT機器)に手を出していきました。今もリストバンド型活動量計は身に着けていますが、9年前から装着していたわけです。

入院中にポーラーループを身に着ける意味はなかったのですが、リハビリが始まったので即「その日の活動量を把握しよう」と思ったのでしょう。充電したポーラーループを右手首に装着しました。普段左手にはめるものですが、左手首にはバーコードの患者認識バンドがはめられていたので右手にはめました。これが看護師さんやスタッフにはどうやって外すかが難しかったようで、充電の切れたポーラーループを目が覚めるまではめたままになっていました。

「夢の中で宇宙ステーションにいた」と書きましたが、覚醒してからも夢の続きの中にいるような気分でした。睡眠薬を飲むことができなかったので、入院中は続けて眠ることができませんでした。同室の患者さんが夜中に電話したり、家族が内緒話をしたりするのが筒抜けでした。現実離れしたそれらのやり取りが現実のものだったのか夢の続きだったのか判然としません。

意識はなかったものの、術後の日にちは物理的に経過していたので、目覚めた頃には傷跡が痛むようなことはありませんでした。

食事は、食堂でとるように頼んでありました。食餌指導のためだけに入院されている方もありました。おおむね美味しそうで、日によってはメニューが選べるようになっていて、快適な食環境ではありましたが、私に提供されたのは退院の直前までおかゆとみそ汁だけ、という感じでした。間食にヨーグルトやジュースもありましたが、一日の総摂取量は離乳食時の赤ちゃんくらいでした。(続く)(2024年2月7日 記)

(元ブログ 癌サバイバーとして 8: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)参考 手術前: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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