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足助のおばさんと教育 30

誕生日のケーキ

今日は息子の二十歳の誕生日です。これで我が家は全員有権者になりました。
「誕生日のケーキ」なんて、ここ数年コンビニのショートケーキで代用してきたのですが、今朝起きるのがなんか億劫で、「これは鬱だぞ。鍼へ行こう」と考えて、家を出ました。鍼の先生が「最近疲れやすくない?」と聞いてくれて、本当にそのとおりだったので、偶然にかかるようになった先生ではありましたが、もしかすると名医に当たったのかもしれません。なにしろ、その一言で鬱が吹き飛んだようなものですから。
で、車に戻り「これが最後かもしれない」と、ポイントカードとケータイをバッグから出して、市街地から少し離れたケーキ屋さんに「20才おめでとう」と書いたデコレーションケーキを注文しました。車で10分ほど走って、丁度出来上がったケーキを受取り、12時半ごろ帰宅しました。
息子が生まれた時、お姉さんである娘は2歳になる少し前、まだ言葉もしゃべれない頃でした。生まれてこの方1時間以上私から離れた事のなかった子です。息子が逆子だったことから帝王切開の予定でしたが、手術予定日より先に陣痛が始まったため、全て予定を繰り上げて入院することになりました。産院の玄関まで夫の車で送ってもらって、まだ言葉のわからない娘に「お母さんは、これから赤ちゃんを産むから、足助でおばあちゃんと留守番しててね」と言い聞かせました。すると娘は返事の変わりに私をぐいっと車の外へ押し出す仕草をしたのです。ああ、わかったんだなあ、と少し泣けてしまいました。
帝王切開のため、入院は2週間でしたが、娘も聞き分けよく留守をしており、6月には足助へ戻り、7月の頭に娘の2歳の誕生日を迎えました。さあ、誕生日ケーキを買おうと足助の街へ行ったんですが、足助には当時ケーキ屋さんというものが存在しなかったんですね。仕方なく、砂糖でコーティングされた菓子パンを買ってきました。
以来、ケーキは自力で作るようになったんですが、近年足助にある「加東屋」のシュークリームが大人気で、予約しないとゲットできない状態になってます。昨年のクリスマスは、我が家はこのシュークリームをいただきました。本当に孫でもなけりゃ今日のケーキが最後のデコレーションケーキかもしれません。(2008年5月8日 記)

(元ブログ 誕生日のケーキ: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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